今回は前回に引き続き、冬こそオープンカーの季節と言うことで、いま購入可能なおすすめのオープンカー(輸入車)をお送りします。
輸入車メーカーは、オープンモデルに積極的なので、高級車から普及車までさまざまな車種のオープンカーが販売されています。
ですので、ここでご紹介するのは国産車と比較してもそれほど高くない、比較的手の届きやすいモデルを中心にご紹介したいと思います。
■大人気MINIのオープン MINIコンバーチブル
輸入車では確固たる人気を誇る、BMWのMINIのオープンモデルがMINIカブリオレです。
現在販売されているMINIカブリオレも、本家MINIのモデルチェンジに従って3代目に移行しています。
MINIコンバーチブルの幌の開け閉めは、電動フルオートです。
そして、ルーフの開閉自体は、時速30km以下であれば、可能です。
幌は、屋根の部分が一部スライドしてサンルーフのような使い方も可能になっています。
幌をスライドさせてのルーフの開閉だけなら時速120kmまで走行中に操作可能です。
MINIコンバーチブルの特有の遊びにあふれた装備として「オールウェイズ・オープン・タイマー」というメーターがあります。
これは、オープンで走った時間を積算表示するタイマーです。
そして、実用面ではオープンに最適なオープンモードを備えたエアコンも装備されており、遊び感覚と実用性の両方を兼ね備えているのがMINIの魅力です。
エンジンは基本的に本家のMINIと同じで、136PSの1.5リッター3気筒ターボのクーパー、192PSの2.0リッター4気筒ターボのクーパーS、そしてなんと231PSのジョンクーパーワークスまで選択が可能です。
価格はMINIコンバーチブルのクーパーで税込み342万円からで、ジョンクーパーワークスだと483万円と高額になりますが、クーパーでもオープンの楽しさは十分満喫できますよ。
クーパーに比べると非力に見えますが、3気筒の1.5リッターターボエンジンが搭載されており、これが低回転からトルクがあり、結構力強く走りますので、たとえクーパーを選んだとしても後悔することはありません。
■国産の輸入車?アバルト124スパイダー
皆さんご存じ、マツダ・ロードスターをベースにフィアットが作成したのが、アバルト124スパイダーです。
日本国内で販売されるのは、フィアット124スパイダーではなく、その高性能版であるアバルト124スパイダーです。
アバルトはサソリをイメージキャラクターとした、走りを重視したホットで刺激的なモデルに設定されているブランドです。
そのため、ノーマルでもスポーツシートやブレンボのフロントブレーキ、トルセンLSD、ビルシュタインダンパーなどが標準装備されているのです。
アバルト124スパイダーは、フィアットの車でありながら日本のマツダの工場で生産される、国産の外国車なのです。(実際、国産のマツダロードスターと同様に時速180kmで、リミッターがかかる仕様になっているとのことです)
アバルト124スパイダーは、フィアットの1.4リッターターボの「マルチエア」を搭載し、170PS、250Nmのトルクを発揮します。
マツダロードスターが、1.5リッターNAエンジンで131PS、150Nmなので、パワーで39PS、トルクで100Nmもの違いがあります。
この違いは街中をゆっくり走るだけでも十分に感じられるはずです。
価格は6MTで388万円と一見高価に感じられますが、ロードスターの一番高価なモデルのRSが319万円ですので、その差は70万円ほどです。
70万円で、ターボエンジンとブレンボのフロントブレーキ、座り心地が絶品のアバルトスポーツシートが付いてくると思えば安い、もしくは妥当と考えることもできそうです。
■普及車だけどデザインは一級品DS3カブリオ
DSはシトロエンから独立した高級車ブランドで、シトロエンのラインナップにある車種をベースにデザインを洗練させて、高級感溢れるモデルを展開しています。
そんなDSの一番小さいモデルとなるDS3のオープンがDS3 CABRIOです。
DS3 CABRIOのオープンは少し変わっていて、完全にオープンになる訳ではありません。
ルーフと、リヤが布製で、畳むとトップとリヤがオープンになりますが、サイドはそのまま残るのです。
しかも、このルーフは複雑な機構を持たないため、時速120kmで走行中でもルーフの開閉が可能なのです。
フルオープンにならないのですが、その日の気分で気楽にオープン走行を楽しめそうです。
DS3のもう一つの魅力は、豊富な色の組み合わせが可能だと言うことです
ボディーカラーが7色とルーフ/ミラー4色の組み合わせで自分の好みの仕様を作ることが可能なので、車も自分の個性を主張する道具に使うところがいかにもフランス車らしいですね。
そして、外観では宝石を並べたようなDSビジョンと呼ばれるLEDヘッドライトが美しく、室内もメータパネルの針のデザインや、ウインカー音が独特な可愛い音がするなどの独特な雰囲気を持っているのが魅力です。
DS3Cabrioは、1.2リッターターボエンジン110PSと6速ATの組み合わせで304万円からと、これまた手の届きやすい価格になっています。
■FIAT500にもオープン FIAT500C
FIAT500にもFIAT500Cというオープンモデルが存在します。
500CもDS3と同様にルーフとリヤのキャンバス地が畳み込まれる簡易なオープントップを持っています。
FIAT500は、一目見ただけで可愛いと思える外観に加えて、インテリアもお洒落な仕上げになっていて、しかもルーフの布地は黒か赤から選択することができます。
白いボディに赤いルーフというのも、さらにFIAT500Cのかわいらしさが引き立つチョイスですね。
FIAT500Cも電動でルーフの開け閉めが可能なので、ちょっとしたお出かけでも気楽にオープンに出来そうですし、街中でもオープンにして走りたくなるような楽しい気分にさせてくれそうです。
そんなFIAT500Cは252万円からと、かなり手の届きやすい価格になっています。
■ルノー・トゥインゴのキャンバストップ
価格が安くて可愛いと言えば、ルノー・トゥインゴも忘れてはなりません。
ルノー・トゥインゴは、厳密にはオープンではなく「キャンバストップ」とよばれるルーフ部分が布製で、それを畳み込むことによって、サンルーフよりも広い空間のオープンエアを楽しむことができる機構を持っています。
ルノートゥインゴのもう一つの特徴は駆動方式です。
RR(リヤエンジン・リヤドライブ)という珍しい駆動方式は、メルセデスのスマートとシャーシを共有することによって実現しました。
RRのメリットは、エンジンがリヤにあることによって静粛性が高いことと、FFと違い、前輪にドライブシャフトがないためにステアリングの切れ角を大きく取ることができ、その結果として小回りがよく効きます。
ルノー・トゥインゴは通常のスチールルーフが189万円、キャンバストップでも199万円と200万円を切った価格設定になっています。
もちろん、安価な分、インテリアは質素に感じられるかもしれませんが、これも街中で使う道具と割り切れば、良い相棒として一生懸命働いてくれるトゥインゴに愛着が湧くかもしれません。
■輸入車なら個性的なオープンカーを選び放題
このように、輸入車で比較的手の届きやすい200万?300万円台でも、たくさんのオープンエアを楽しめる車種があります。
オープンカーは、オープンにするのが恥ずかしいと思われるかもしれません。
しかし、オープンカーでなければ体験できない世界があり、それはいちど体験するときっと忘れられなくなるものです。
もし、皆さんの中に冬を前にして車の購入を検討されている方がいらっしゃるのであれれば、候補にオープンカーもいれてみてはいかがでしょうか。