「一部のハイブリッド車以外はほとんど“増税”対象だ」
2015年度からエコカー減税の基準が厳格化され、同制度の対象になる車種が激減することになります。
それを受け、日本自動車販売協会連合会(自販連)の会長が発したのが上の言葉です。
2009年から始まったエコカー減税。
いつまで続くのかと政府の動向に注目が集まっていましたが、2015年2月現在、2017年3月まで2年間延長されることが決定し、自動車販売関係者だけでなく、買い替えを予定していた多くのユーザーが安堵(あんど)しました。
しかし、4月1日以降は「平成32年度燃費基準」という従来よりも厳格な環境基準が適用になり、さらに高い燃費性能が必要とされるため、同制度の減税対象となる車種が大幅に少なくなってしまう見通しなのです。
特に、SUVやミニバンのように車体が大きく燃費性能が小型車ほど高くない車種は、税優遇を受けられる範囲が大きく縮小され、ユーザーの負担がかなり増加することになりそうです。
たとえば、トヨタの人気SUVであるハリアー。
2015年3月までは、グレードによっては取得税や重量税は免除、自動車税も最高割合の減額を受けられるほどですが、4月1日以降はもうこのような大幅減税は受けられません。
また、ミニバンの人気車種であるホンダのオデッセイについては、これまでの基準では取得税や重量税が免除されていましたが、新基準のもとではそれぞれ40%と25%まで減税割合が下げられることになります。
かたや、トヨタのプリウスやアクア、ホンダのフィットのような主な小型コンパクト車のハイブリッドモデルだったり、日産のリーフのような電気自動車は、今回の燃費基準の厳格化でも影響を受けず減税割合はそのままとなる見込みです。
また、軽自動車の一部車種に至っては、従来よりもさらに負担額が下がるといわれています。
(以上についての詳しい減税額は各メーカーにお問い合わせください)
このように、車種によっては税金の減免割合が減少することで、購入初年度だけでかなりの負担増が見込まれます。
いままでは全体で7割のモデルがエコカー減税の恩恵を受けられていたのが、3割程度まで減少する見通しだとか。
エコカー減税の恩恵を最大限に利用するつもりなら、買い替えの検討をできるだけ早く進めたほうが良いといえそうです。