なぜスポーツカーにハイブリッド車が増えてる?実はこんなメリットが!! | カーライフマガジン

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自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

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運転していて楽しいスポーツカー。 運転するあなたの魂を揺さぶるエキゾーストノート。

自動車を支配している達成感が伝わるサージング。

ハイブリッド車とつながる要素がひとつも見つかりません。

なぜ、シャープな走行性能をもつスポーツカーにわざわざマイルドな走行性能に特性を振ったハイブリッドシステムを組み込んだのでしょうか。

今回は、「スポーツハイブリッド車の概要」について、あなたと一緒にのぞいてみたいと思います。

1.スポーツカーにハイブリッドシステムが組み込まれる時代になった

そもそもスポーツカーに求められている「操作性の良さ」や「抜群の運動性能」というものは、メカニカル的要素によって生み出される部分です。

これまで多くのスポーツカー愛好者の支配欲を満たしてきてくれましたが、突き詰めれば突き詰めるほど悪化していくのが、「燃料消費率」です。

速度を求めていくのがスポーツカーの性(さが)、燃料消費率を犠牲にすることで持てる実力を遺憾なく発揮することができる自動車がスポーツカーというものです。

その流れを根本的に否定しているのが、スポーツカーのハイブリッドシステム導入です。

ハイブリッドシステムは、燃料消費を抑えるための現代技術です。
エンジンの排気量を小さなものに抑え、モーターのトルク特性を活かした走行性能を利用するシステムがハイブリッドシステムです。

燃料消費率を抑えながらも、スポーツカー愛好者の支配欲を満たすことができるのでしょうか。

2.スポーツカーにハイブリッドは必要か

結論から申し上げます。

スポーツカーにハイブリッドシステムは必要です。

大きな口径のマフラー、過剰に増やされた吸気量、熱対策のために冷やし過ぎといえるほどに大型化させたラジエーターなど、多くのカスタムを楽しめるスポーツカーですが、この全てが燃料消費率にとって悪影響を及ぼすのは必然的なことです。

使われ方は一般的な乗用車の比ではないほどにハードコンディションだというのに、手入れのされ方は異常なほどにこまめなのがスポーツカーの特徴です。
ハイブリッドシステムをスポーツカーに組み込んだ場合、一般的な乗用車よりもその性能を発揮し続ける期間は長くなるでしょう。

ただし、走行によるダメージによって電気系統へ影響を及ぼすことも考えられます。
ハイブリッドシステム用のバッテリーが劣化するスピードが早くなる懸念もあります。

では、スポーツカーにハイブリッドシステムを導入するメリットとは何なのか考えてみましょう。

3.スポーツカーにハイブリッドシステムを導入するメリット

スポーツカーにハイブリッドシステムを導入することで、乗用車のようにマイルドな走行性能になるように感じますが、これがそもそもの間違いです。

エンジン駆動時のトルク特性とモーター駆動時のトルク特性を比べてみると、モーター駆動時の方が直線的でスムーズなトルク曲線を描きます。
これは、停車状態から自動車を動かすときにどちらの方がダイレクトにパワーを伝えられるのかを表しています。

つまり、「モーター駆動=ハイブリッドシステム」の方がパワーがあるということにつながります。

問題は、モーターというのはサイズによってパワーの上限が決まるということです。
それを補うことが出来るのがエンジン駆動です。

モーター駆動によりスタートダッシュがよりスムーズになる上に、最大抵抗状態の停車時からの燃料消費をカットすることができるということは、これまで問題となっていたスポーツカーの燃料消費率の悪さを改善することができるのです。

他には、スポーツカーをハイブリッド化することによって、異常なカスタムを制限できるというものもあります。

ハイブリッドシステムをいかに効率よく機能させるかは、自動車の重量に大きく左右されます。
そのため、ゴテゴテとした外装や必要以上に大口径化されたマフラーなどはネガティブ要素の塊となってしまうのです。

これはガソリン車であっても同じなのですが、吸排気のサイクルの高効率化と燃焼サイクルの最適化によって無理矢理ネガティブ要素を丸呑みすることができてしまうため、これまでのスポーツカーは止めどなくカスタムが繰り返されました。

しかし、ハイブリッドシステムを導入することによって、基本的な排気量が小さくなることと、モーター駆動時間を長くする方向にカスタムの方向性がシフトすることは環境保護の面で大きなメリットとなります。

ハイブリッドシステムを導入することで、とても大きなバッテリーを搭載する必要があるため車重は重くなります。 タイヤとブレーキの消費量が気になりますが、毎月の燃料費と相殺できるレベルです。

モーター駆動時間を増やすためにアクセルの踏み込み量が減ることを想定すると、相殺以上のコストパフォーマンスを期待できます。

車重というネガティブ要素を抱えたとしても、燃料消費率で挽回することができ、モーターパワーの上限があったとしても、エンジン駆動へとシフトすることができることでモーターパワー以上のパワーを自動車に持たせることができます。

スポーツカーだからこそハイブリッドシステムはその威力を強く実感することができるのです。

4.まとめ スポーツカーもハイテク化で高効率に

これまで乗用車のハイブリッドかばかりが注目されていましたが、これからはスポーツハイブリッド車が注目されてくるはずです。

自動車離れが進む現代ですが、燃料の販売価格が高騰していることを考えると、ハイブリッド車の需要はどんどん進むでしょう。

これまでガソリン車のスポーツカーを楽しんでいた方も、スポーツハイブリッド車であればまた新たな楽しみ方ができるはずです。

スポーツハイブリッド車の可能性が、あなたのドライビング魂を揺さぶってくれるのを楽しみましょう。

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