低公害車とは、少ない燃料でたくさんの距離を走れたり、排出する大気汚染物質の量を軽減することで、環境への負荷を減らすべく作られた車のことをいいます。
一般的には、エコカーと呼ばれることもあります。
いまやすっかりおなじみになったハイブリッド車や電気自動車は、低公害車の代表的な存在です。
これら以外では、メタノール自動車、圧縮天然ガス(CNG)自動車、圧縮空気車も低公害車にあたります。
いずれにせよこれらの車は、従来のガソリン車に比べて燃料の消費量が少なく、大気中に排出する汚染物質の量が少ないという特徴があります。
燃料の消費が少ないため維持費が安くなるとともに、2009年の税制改正によって、低公害車の認定を受けると自動車重量税や自動車取得税において特例措置(エコカー減税)の対象になるという政策がとられて以来、自動車の買い替えタイミングで低公害車を選ぶ人が増加しました。
エコカー減税について詳しくはこちら。
認定を受ける基準とは?
それでは、上記の特例措置の対象となる低公害車はどのような基準によって認定されているのでしょうか。
国土交通省の定める制度に、「低排出ガス車認定制度」というものがあります。
これは、自動車から排出される有害物質が最新の規制値よりどのくらい削減されているかを示すための制度です。
低公害車の認定は、年を追うごとに変化するこの制度の規制値をクリアすることで与えられ、達成している車には認定ステッカーが貼られています。
低公害車といえばコレ!
消費燃料が少なくて済み、排出ガスによる環境への負荷も少ない低公害車ですが、上述のようにいくつも種類があるなかで2015年現在最も普及しているのはハイブリッド車です。
なぜハイブリッド車の燃費が良いかというと、たとえば信号待ちなど一旦停止時にはエンジンを止め、最もエネルギーを使う走行開始時にエンジンではなく電気モーターの力を使うため、ガソリンの消費量が少なくて済むのです。
そして、ガソリンの消費量が少ないため、排出ガスも少なくなります。
特に日本は欧米に比べて信号でのストップアンドゴーが多いため、このようなハイブリッド車の特徴が生かされやすいといえます。
ハイブリッド車で最も有名な車種といえば、トヨタのプリウスです。
1997年のデビュー当初はあまり人気が出ませんでしたが、ハリウッドの人気俳優レオナルド・ディカプリオがアカデミー賞受賞式にプリウスに乗って登場したことなどによって一気に知名度が上がり、また、世界的な環境意識の高まりを受けて、「ハイブリッド車といえばプリウス」といわれるほどになりました。
いまではトヨタに限らず世界中の様々な自動車メーカーがハイブリッド車の開発・販売に取り組んでおり、すっかり浸透していますね。