中古車オークションの歴史と種類 | カーライフマガジン

中古車販売店のなかには、中古車オークションから自動車を仕入れている業者もあります。

しかし、ひと口に中古車オークションといっても複数のオークションパターンが存在します。

そこで、中古車オークションの歴史を紹介しつつオークションの種類について見てみます。

1.そもそも中古車オークションって何?

中古車オークションとは、中古車を入札・競り落とす場の事です。

国内・海外で行われており、中古車販売店のなかにはオークション経由で仕入れている店舗もあります。

中古車オークションの参加対象者は、原則中古車販売店・ディーラーなどの業者のみで一般人の参加は基本的にNGです。

しかし、中古車の購入を考える一般人のなかには、車業者に頼んでオークションで中古車を競り落としてもらう人もいます。

中古車販売店の担当者によっては「顧客との信頼関係がない限りムリ」といわれるケースもありますが、臨機応変に応じてくれる業者もあります。

2.中古車オークションの歴史は長い

国内では1967年に【トヨタユーゼック】が最初に開催しました。

現在も「TAA(トヨタオートオークション)」と呼ばれる名称でオークションが開かれています。

その後、多くの車販売・買取業者が中古車オークションに参加するようになったのです。

昭和~平成初期にかけてはオークション会場へ足を運んで中古車の状況を見るのが一般的でした。

コンピュータの発達(オンライン上の動画配信など)が進んだ結果、現在ではオークション会場へ足を運ばなくてもテレビ動画で中古車の状態を見られるようになりました。

オンライン上でオークションに参加できるため、全国各地の業者が入札しやすい状況になっています。

3.中古車オークションには、複数の種類がある

ひと口に中古車オークションといっても、いくつかの種類に分かれます。

ここでは、主に3種類のオークションを見ていきます。

 •JU(日本中古自動車販売協会連合会)系

日本中古自動車販売協会連合会は、多くの中古車販売店が加盟している連合会の事です。

昭和50年に社団法人化された連合会で、事業所は1万前後あります。

また主務官庁は内閣府で、国とのつながりが強い連合会といっても過言ではありません。

全国各地に中古車オークションを広めた団体としても有名で、多くの中古車販売店が加盟しています。

 •メーカー系

JU系を脅かしているのが、メーカーが主催しているオークションです。

トヨタ・ホンダなどの自動車メーカーが開催しているオークションを指します。

以前は、メーカー系の自動車を扱っている中古車販売業者(ディーラー)しか参加できませんでした。

しかし、現在ではメーカー系の中古車販売業者以外でもオークションへの参加が認められるようになっており、JU系のオークションから離脱した中古車販売業者もいます。

今後も、JU系のオークションに立ち向かっていく存在です。

 •中古車オークションのプロフェッショナル業者系

中古車オークション専門の業者が開催しているケース(USS・ガリバーなど)もあります。

自社でオークション会場を運営して、手数料などで稼いでいるイメージです。

とくに、ガリバーでは顧客から買い取った自動車を短期間で出品する事も多く、常に新鮮な自動車を品揃えをしている印象が強いです。

4.中古車オークションに参加する時は、何をチェックすれば良い?

何も考えずにたくさんのオークションに参加すれば良い訳ではありません

なぜなら、オークション会場(運営団体)によってルール・仕様が異なるからです。

どこのオークション会場へ行くかで、中古車の落札費用が変わります。

中古車オークションへ参加する前にチェックすべき内容を見てみます。

 •中古車の相場

中古車の相場確認は、絶対に忘れないでください。

なぜなら、中古車相場よりも随分高い金額で出品されるケースがあるからです。

オークションに参加する前は、必ず中古車相場を確認して「○○円を超えたら落札しない」と前もって決めておくと、ムダ遣いを防げます。

どうしても落札したいといって次々にお金を使うと、他の出品車にお金を回せなくなりますので注意してください。

 •落札時(後)の費用

落札時(後)の費用を考えます

「落札後の手数料額」「落札時に発生する手続き費用」などです。

オークション会場で費用は異なります。

落札時(後)の手数料が発生しないケースもあれば、「一律○万円・落札額の○%」という形で、費用が発生する場合もあります。

オークションの入会時に、規約の説明をされる事も多いです。

 •出品車の種類・台数

オークション会場によって、目当ての自動車が出品される確率は違うため、出品車の種類・台数は確認しましょう。

たとえばメーカー系のオークションであれば自社メーカーの自動車が出品される割合が高いです。

しかし、メーカー系以外のオークションであれば多種類のメーカー車が出品されやすいといえます。

もちろん、オークション日によって出品車種は異なりますが、おおよそ何台程度出品されるかは過去のデータを辿ると分かります。

オークション業者によっては、出品車の種類・台数について詳しく教えてもらえるケースもあるため、担当者へ質問すると良いです。

5.こんな悪徳業者には要注意!

オークション業者のなかには、悪徳業者といわれているケースもあります。

どのようなものなのか、悪徳業者の特徴を見ていきます。

 •落札後に(説明を受けていない)高額な手数料を請求する

何も説明を受けていないのに、高額な手数料を請求する業者には気を付けてください。

たとえば、落札前には手数料【○○円】と聞いていたのに、落札後した途端2倍の手数料を請求されるパターンです。

オークション業者のなかには、利益を挙げたいからといって手数料を詳しく説明しない担当者もいます。

オークション業者へ支払う手数料については必ず書面やメールなどで証拠を残し、業者から因縁をつけられても対応できるようにしてください。

 •出品車の改ざんをしている

出品車のデータを改ざんしている悪徳業者もあります。

よく聞くのが【走行距離の改ざん】です。

実際は10万キロ走っているのにメーターを【3万キロ】にするといったイメージ。

走行距離のメーターを巻き戻して、走行距離が少なく見せかけて落札額を上げようとする業者がいるのです。

しかし、現在では不正な自動車を、オークション会場から除外できるようなシステムもできつつあるため、このような悪徳業者は減っていく傾向にあります。

 •契約書を交わさない

何も契約書を交わさない業者も危険です。

仮に、高い費用を請求されても「証拠がない」といわれて、泣き寝入りしなくてはいけないケースがあるからです。

高い費用を支払った後に中古車販売業者に費用の返還を求めても、契約書がないことを理由に拒否される恐れもあります。

捺印などを行って、オークション業者ときちんと契約締結を行う事が必要です。

もちろん、契約時に使用した書類は捨てずに保管しておくのも忘れないでください。

まとめ 中古車オークションは今後も大事な仕入れ場所になる

中古車オークションのおかげで、中古車を販売できている店舗があるといっても過言ではありません。

今後も、世の中の中古車を売買する場所としてオークションは必要とされます。

ただし、中古車オークションによってルールや取り扱っている車種などは異なるためオークション利用時の費用確認を忘れないでください。

■こちらの記事も合わせてどうぞ!!■

Copied title and URL