自動車ディーラーの営業マンが新入社員だったらハズレ?アタリ?値引きを引き出す交渉テクニック | カーライフマガジン

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自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

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車を購入するとき、できるなら担当してくれる営業マンはベテランで車に詳しい人が良いと思いますよね。 新人営業マンだと質問にちゃんと答えてもらえなかったり、対応として不満に感じるところもでてくるかもしれません。

特に今年に入社したばかりのような新入社員だと、そのようなケースが多くなってしまいます。

そのため、担当の営業マンが新入社員だと「ハズレだな」と思ってしまうかもしれません。

しかし、実は新入社員ならではのメリットもあるのです。
今回は担当営業マンが新入社員だった場合の隠れたメリットと、元ディーラー営業マンだからこそ分かるディーラー視点の有効な交渉テクニックを紹介したいと思います。

新入社員はハズレ?それともアタリ?

新入社員がハズレだと感じてしまう1番の理由は知識と経験がベテラン営業マンに比べて圧倒的に不足していることだと思います。 新入社員の営業マンは、知識面でベテランの営業マンには敵わないのはもちろんのこと、中にはお客様の方が車について詳しいなんてこともよくあります。

そのため、お客様からの質問に上手く答えられなかったり、いちいち上司に確認しに行かなければいけなかったりするので、商談がスムーズに進まないことも多いです。

初めて車を購入するという人や、車にあまり詳しくない人にとっては、新入社員の営業マンだとデメリットの方が大きく感じてしまうかもしれません。

しかし、ある程度車の知識があるという人であれば、ベテランの営業マンに担当してもらうよりも新入社員に担当してもらう方がメリットがあることもあります。

ベテランの営業マン相手だと、商談の主導権を営業マンにとられてしまうことが多いので、スムーズに話が進む反面、途中で質問や交渉がしづらいことがあります。
質問しても、営業マンの答えが専門的な内容で逆に分かりにくいなんてこともあります。

営業マンに当たり前のように難しい専門用語を使われると、もう一度聞き直しづらい雰囲気になってしまって、結局よく分からないままになってしまったことはありませんか?
こういった点で、新入社員の営業マンであれば、こちらが主導権をとりやすいので質問や交渉を気兼ねなくできます。

そして、1番のメリットはベテラン営業マンよりも値引きを引き出しやすいことです。
新入社員が担当営業マンの場合、実は値引きの交渉がしやすく、通常よりもお得に購入できる可能性があります。

新入社員だと値引きを引き出しやすい理由とは?

ベテランの営業マンだと、ある程度の値引きの裁量を持っていることもありますが、基本的には最終的な値引き額の決定権は店長にあります。
そのため、より値引きをしてもらおうと思った場合、担当の営業マンが店長に交渉することで、どれぐらい値引きしてもらえるかが決まります。

つまり、値引きにおいて重要なのは、目の前の担当営業マンに交渉するよりも、その奥にいる店長まで話を持っていくことが大事なわけです。
ベテランになるほど、自分の裁量できる範囲内で商談を進めようとする傾向にあるので、店長まで話が通るのに時間がかかってしまいます。

そういった点で、新入社員の営業マンは店長まで話を持っていきやすいので、値引きの交渉がしやすくなります。
なぜかというと、新入社員の成績が店長の評価対象になってくることがあるので、他の営業マンに比べて店長が商談のフォローに入ってきてくれやすいからです。

本来、ディーラーの店長は自分で営業をすることはないので、店長が商談の場に出てくることは非常に稀です。
そのため直接店長に交渉するということは、基本的にできないのですが、新入社員が担当の場合、フォローのために店長自らが商談の場に同席することもあります
新入社員に値引きの交渉をする場合、店長の判断が加わりやすいので、他の営業マンよりも思い切った決断ができたり、代替案を提示されやすくなります。

注意点は“新入社員”に限るということ!

新入社員は店長のフォローを受けやすいので、値引きを引き出しやすいということをお話しましたが、ここで大きな注意点があります。
それは、この方法が新人営業マン全てに当てはまるわけではなく、“新入社員”に限った話だということです。

どういうことかというと、店長がフォローに入るのは今年入社したばかりの新人営業マンだけだということです。 そのため、新人営業マンでも入社2年目の営業マンでは、同じようにはいきません。

さらに言えば、今年入社の新入社員でも、店長からのフォローを受けられるのは上半期に限られる場合があります

新入社員は入社して半年間は、ノルマを課せられていないケースが多く、その間に商談のノウハウを覚えていくことになります。 店長が新入社員をフォローするのは、ノルマが割り振られていないうちに営業マンとしてやっていけるレベルまで新入社員を成長させなければいけないからです。

そのため、最初のうちは細かく指示を与えながら、商談の段階ごとに、ちゃんとできているかチェックしながら商談を進めています。

新入社員は、入社して最初に1ヶ月程度は研修を受けていることが多いので、実際に店舗に配属されるのは5月以降になることがほとんどです。
そのため、5月から上半期が終わる9月までが、営業マンとしてのトレーニング期間であり、店長からのフォローを受けやすい時期だと言えます。

10月以降は、新入社員にも少なからずノルマが課せられ始めます。 その頃には、新入社員も商談に慣れてきて、店長もつきっきりでフォローすることはなくなっていきます。

そのため、新入社員によるメリットを受けようと思うなら、下半期よりも上半期に商談を行う必要があるでしょう。

おすすめは上半期に行われる大商談会!

担当営業マンが新入社員かどうかは、ディーラーに行ってみるまで分かりませんが、実は新入社員に担当してもらう確率を上げる方法があります。
それは、イベント会場などで行われる大商談会のようなイベントに行くことです。

大商談会のようなイベントでは、会場にたくさんの営業マンがいますが、フロアで車の説明をしているようなスタッフは新人営業マンである可能性が高いです。
なぜかというと、ベテランの営業マンは事前に見込み客の呼び込みをしていて、イベント中はほとんどアポ取りをしていた顧客の対応に追われているケースが多いからです。

一方で、新入社員だとイベントに呼び込める顧客が少ないため、大商談会で新しい見込み客を獲得する必要があります。
そのため、フロアで積極的にお客様に声がけを行っているスタッフがいれば、新人営業マンである可能性が高いわけです。

ただし、上でお話したように、新入社員が店長にフォローしてもらえるのは上半期だけの可能性があるので、行くなら上半期のイベントがおすすめです。
特に夏のボーナス直後を狙った6~7月に行われるイベントが狙い目です。
5月に配属されて、まだ1台も成約できていない新入社員にとっても車を売るチャンスとなるので、そういった営業マンを見つければ優位に商談を進めていけます。

大商談のようなイベントに行く機会があれば、ぜひ若い営業マンに声をかけてみてあげてください。

新入社員に当たったら思い切って交渉してみよう!

新入社員が担当になってしまっても、ハズレだというイメージが強いかもしれませんが、必ずしも悪いことばかりではありません。
もし新入社員が担当営業マンになれば、普段あまり交渉が得意ではないという人も、思い切って交渉してみると意外と上手くいくかもしれません。

そこでここからは、元営業マンだからお伝えできるディーラーの内側や、値引きを効率的に引き出す具体的交渉テクニックを紹介していきます。

商談の主導権を握るには営業マンの流れを掴むべし

新入社員からより値引きを引き出そうと思うと、あなた自身が商談の主導権を握り、上手くリードしてあげる必要があります。
そのためには、自動車ディーラーの営業マンがどのような流れで商談を行っているのかを知らなければいけません。
営業マンが新車販売の営業を行う場合、次の3つの段階が存在します。

1.見込み客の獲得 2.囲い込み(商談を進める)

3.クロージング

1.見込み客の獲得

営業マンはまず、車を購入してくれそうな見込み客を増やすことから始めます。
そして、購入する意志の度合いや商談の進み具合で見込み客をランク分けしていき、今月成約できそうな顧客をリストアップしていきます。

2.囲い込み(商談を進める)

次にリストの上位の顧客が、他のディーラーに流れてしまわないように、囲い込みを行っていきます。 そういった見込み客には、自分から積極的に提案をしていきます。

例えば、イベントなどがある場合は、足を運んでもらえないか事前に電話で約束を取り付けたり、商談のアポを取り付けて、次の商談に進められるようにしていきます。

3.クロージング

商談が進み、どのようなプランにするかの検討がまとまれば、成約に向けてクロージングをしていきます。
最終的な金額やプランを提示して、お客様に成約してもらえるかの判断を迫ります。

ベテランの営業マンになるほど、この3つの段階をスムーズに進めることができ、クロージングまでが早くなっていきます。
一方で、新入社員の営業マンの場合、見込み客を上手く見つけられなかったり、囲い込みに失敗して他のディーラーにお客様が流れてしまったりして、クロージングまでたどり着けないことがよくあります。

店長がフォローしようにも、商談が進まなければ意味がないので、あなたが主導権をとりながら、クロージングまで導いてあげることで、店長を上手く商談の場まで引き出しましょう。

値引きを引き出す新入社員を使った交渉テクニック!

今回は、上で紹介した商談の流れに沿って、あなたが主導権をとりつつ上手く交渉するためのテクニックを紹介していきます。
新入社員の場合、商談があまり長引くと逆効果になってしまうので、商談の回数は少ないほうが良いです。 多くても3回、できれば2回目の商談で最終的な見積もりまで辿り着けるように目指しましょう。

今回は商談を2回に分けたケースとして段階ごとに説明していきます。

新入社員かどうかの見極め

まずは、担当営業マンが新入社員かどうかを確認しましょう。 新入社員かどうかは、雰囲気でもなんとなく分かるかもしれませんが、もし若い営業マンで、どこかぎこちない様子であれば、さりげなく入社何年目か聞いてみましょう。 このときに、新入社員ということが分かれば、「最初は色々覚えることがあって、大変ですよね」などと会話を膨らませながら、「車は、順調に売れてますか?」と、これもさりげなく質問してみましょう。

このときに「まだ全然です」とか「1台も売れてないんです」といった返事が返ってきたらチャンスです。

最初の1台目を早く売りたいと思っているのは、営業マンだけでなく、教育する立場の店長も同じです。
そのため、営業マンにとって最初の1台目は、それだけ好条件を引き出しやすくなるので、主導権をしっかり握って上手く商談を進めていきましょう。

1度目の商談では良い見込み客を目指す

初回の商談で大事なポイントが「車を購入する意志があること」「良い顧客であること」の2つを営業マンに印象づけることです。
新入社員は、見込み客を上手く獲得できていないケースが多いので、しっかりと「車を購入する意志があること」を見せれば、それだけ必死に対応してくれます。

このときに注意しなければいけないことが、購入意欲があることは伝えながらも、値引き交渉など金銭面の話はしないことです。

最初の商談では、どのようなプランにするかの検討を進めていき、購入意欲が高いことを示すことで営業マンの中で「売れるかもしれない」という期待を高める必要があります。
最初に値引きの交渉をしないのは、新入社員相手の場合、交渉は小分けするよりも一度にまとめてしまう方が効果的だからです。

次回の商談で、より良い条件を引き出すための土台づくりが、初回の商談の主な目的です。 そのため、営業マンにとって「良い顧客であること」という印象づけが、後々になって効果を発揮してきます。 新入社員相手に商談を上手く進めていくために必要なのは、優しい気持ちで営業マンを見守ってあげることです。

営業トークに不慣れな場合も多いので、最初のうちはあなたから会話を振ってあげるなど、上手く営業マンが商談を進められるようにフォローしてあげましょう。

次回の商談を予約する

初回の商談で充分に「車を購入する意志があること」「良い顧客であること」を印象づけることに成功していれば、営業マンにとって上位の見込み客になっているはずです。 店長とのフィードバックであなたの名前が挙がっていれば、完璧です。

店長の中でも、見込み客としてインプットできれば、2回目の商談で交渉しやすくなります。

最初の商談から間が空きすぎてしまうと、見込み客としての優先度が下がってしまうので、一週間後ぐらいまでには次の訪問をしましょう。 もしかすると、営業マンの方から商談のアポ取りがあるかもしれませんが、その場合は快く受けるようにします。

向こうから、そういった電話がない場合は、訪問する前日までにあなたの方から商談の予約をしておきましょう。

このときに午前中など曖昧な時間ではなく、午前10時などはっきりした時間を伝えた方がより効果的です。 事前に訪問する時間帯を伝えておくことで、その時間帯に店長がフォローに入りやすくなります。

より良い条件を引き出すためには、店長が商談のフォローに入ってくれることが前提なので、必ず商談の予約をしてから訪問するようにしましょう。

クロージングに向けて一気に交渉

2度目の訪問では、向こうもクロージングまで持っていくつもりで挑んでくるはずなので、最初から値引き交渉を始めてしまいましょう。 このときに「良い条件を提示してもらえれば、今日決める」ということを伝えた上で、「何度も交渉するつもりはないので、できる限りの見積もりを出して欲しい」ということを営業マンに伝えましょう。

このときに、他に検討している競合の車があるならば、それを伝えるのも有効です。

提示された見積もりを見て、納得できるようであれば契約をしましょう。 納得できない場合は、最後の交渉に挑みます。 値引きを再交渉する場合は、あなたから具体的な数字を提示し、それが満たされた場合は必ず成約すると伝えておくことが大事です。 ただし、あまりに大きな値引きを要求すると逆効果になってしまうので、自分が納得できる最小限の金額を伝えましょう。

単純に値引きして欲しいことを伝えるのではなく、買い替えの場合は下取り価格を上げてもらえないか交渉するなど、代替案がないか探すとより効果的です。

上手く値引きを引き出すには新入社員のモチベーションが大事

値引きの再交渉するときに、営業マン相手に交渉するのではなく、「まだちょっと条件に合わないから、もう少しどうにかならないか店長に相談してきて欲しい」と、あくまでも店長相手に交渉して欲しいことを強調しましょう。
ここで、あなたが「良い顧客であること」かどうかで交渉の結果が変わってくることがあります。
新入社員は店長にフォローをしてもらいやすいですが、営業マン自身に売る気がなければ、意味がありません。

新入社員の営業マンに「このお客様は絶対決めたいです」と高いモチベーションが見られれば、店長からのフォローを受けやすく交渉が上手くいきやすいです。
そのためには、あなたが営業マンにとって良い顧客であり、良い関係を築いておく必要があります。

主導権を握って上手く店長に交渉しよう!

いかに値引きを引き出そうかを考えるなら、営業マンを通して最終的な決定権を持つ店長を説得できるかにかかっています。 そういった意味で、担当営業マンは交渉相手ではなく、あなたの代わりに店長を説得してくれる代理人なわけです。

新入社員の場合、店長の方から営業マンに歩み寄ってくれるわけなので、ある意味、交渉の代理人としては優秀といえるかもしれません。

担当営業マンが新入社員だった場合、知識や経験といった面でデメリットがあるのも確かですが、他の営業マンに比べて店長への交渉がしやすくなるので、今回の記事を参考にしながら交渉にチャレンジしてみてください。

新入社員以外の営業マン相手に上手く交渉したい場合は、こちらの記事もおすすめです。

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