車のキーといえば、私が初めて車を購入した1990年代には、一般的な外側にギザギザのついた鍵を使用していました。
しかし、最近ではどんどん車の鍵が進化してます。今後車の鍵はどのような形になってくのでしょうか。
■車のキー(鍵)の変遷
車の鍵といえば20年ほど前には、プラスチックのキーヘッドではなく、鉄製の普通の鍵の形をしているものが一般的でした。
それが、2000年ごろからイモビライザーが普及し始め、電子チップを内蔵した車のキーが一般的になると同時に、車のキーにキーレスエントリーシステムを搭載することが一般的になりました。
そして、現在ではスマートキーと呼ばれる、車のキーを持っていれば鍵と鍵穴を使うことなくドアロックもエンジンの始動までできてしまうキーが一般的になっています。
■キーレスエントリーとイモビライザー
1990年代からヨーロッパでは、車の鍵にICチップを内蔵し、ICチップから発せられる固有のID番号と、車のコンピューターが記憶している正しい鍵のIDが一致した時だけエンジンが始動できる「イモビライザー」という装置を盗難防止のために車に装着することが義務付けられました。
日本では、そのような義務付けはありませんでしたが、2000年以降、国産車でも「イモビライザー」を搭載する車が増えてきました。
それと同時期にキーレスエントリーシステムという、ドアロックの施錠、開錠をキーヘッドに付いたリモコンボタンで操作できるというキーが普及し始めました。
しかし、このキーレスエントリーやイモビライザーが導入された車のキーはキーヘッドの部分がプラスチック製になり、それまで高級車などでは車種ごとに凝ったキーヘッドだったのが、画一的なデザインのメーカー共通のプラスチック製のキーヘッドに変わってしまったことを残念に思う人も多かったようです。
■最近流行のスマートキーってどんなもの?
最近採用が増えてきたスマートキーと呼ばれるキーとはどんなものでしょうか。
スマートキーは、キーレスエントリーのキーをさらに進化させたもので、車の鍵をポケットやカバンに持っているだけで、車のドアロックの施錠と開錠を行うことができ、(ロックやロック解除の操作はドアハンドルで行うことが多い)、車のエンジンの始動までスマートキーを所持していればスタート・ストップボタンで行うことができるようになっています。
スマートキーの普及によって、一部のメーカーでは車のドアから鍵穴を見えなくしたメーカーもあるほどです。(実際は緊急用に、スマートキーにも普通の物理的な鍵もついていますし、車のドアにも鍵穴はつけられています)
では、スマートキーを車内に置きっぱなしにしたままでドアロックをしてしまったりしないのでしょうか。
スマートキーはその点もよく考えられていて、鍵が車の中にあるか、外にあるかを車が判別していて、車の鍵が車内に置きっ放しになっている場合には、ドアを施錠しようとしても施錠されないような仕組みになっています。
一方でスマートキーは鍵自体から電波を発しているために、鍵の電池がなくなってしまった場合には、ドアロックの解除もエンジンの始動もできなくなってしまうので注意が必要です。
こんな便利なスマートキーですが、その存在を不便だと思う人たちもいます。 それは、サーフィンなどのマリンスポーツを愛好する人たちです。
スマートキーはもちろん水につけると壊れてしまいますので、濡れない場所に保管しておくのが大前提ですが、ロッカーなどがない浜辺などでは鍵をどこに保管するかで困ることがあるそうです。