自動車を売る際に、車のボディの凹みや傷を直したことがあるだけで、『修復歴あり』として査定依頼をかけてしまう人が大変多いんです。
そして修復歴ありで自己申請した場合、その修復が修復歴ありの定義に当てはまらないような修復であった場合でも、査定に来る営業マンは修復歴あり基準の査定を提示してきます。
査定士は少しでも安く買いたたきたいですからね。
そこで、自己防衛のための知識として知っておきたいのが『修復歴の定義』です。
それでは修復歴の定義について勉強していきましょう。
日本自動車査定協会、日本中古自動車販売協会連合会、自動車公正取引協議会などで統一基準として定義している修復歴の基準は、骨格(フレーム)などを交換、修復、補修したものを修復歴と定義しています。
①フレーム(サイドメンバー)
② クロスメンバー
③ インサイドパネル
④ ピラー
⑤ ダッシュパネル
⑥ ルーフパネル
⑦ フロア
⑧ トランクフロア
⑨ ラジエータコアサポート
①~⑧の骨格・フレーム部に損傷、修復跡、交換があると修復歴となる。
⑨は交換されており、かつ隣接する骨格部位に凹み、曲がり又はその修理跡があるものが修復歴となる。
この定義から考えると、骨格やフレームに影響を及ぼさない程度のキズや凹みは修復歴にあたりません。
また骨格やフレームは全てボディの内側の問題なので、外側の表面的な部分だけの修復は修復歴と見なされないのです。
ですから、骨格が歪むほどの事故などをしていない限り、簡単な修理歴を修復歴ありと自己判断して査定に臨むのは大変な損をする可能性があります。
査定士は98%は修復歴を見抜く目を持っていますから、ウソは通じませんが、最初から修復歴を申告して、修復歴に値しない場合でも、修復歴基準の査定額を出されてしまったりごまかされてしまう可能性があるので、軽微なものは申告しないのが査定を依頼する側の知恵というものです。