元プロメカニックが教える「自動車価格の裏話」|新車の価格は適正なのか? | カーライフマガジン

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自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

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さぁ、あなたのマイカーを買いに出かけましょう。
気分はとんでもなく舞い上がっているはずです。

しかし、自動車ディーラーで提示されている金額に上がっていたテンションはガタ落ちにされてしまうなんて経験はありませんか?

少し頭を冷やして中古車販売店にも出向いてみると、目当ての自動車ではないものの妥協できる自動車がお手頃価格で販売していて悩んでしまうなんてよく聞くお話です。

さて今回は、自動車の販売価格についての裏話です。

あなたは上手な買い物ができているでしょうか?
ちょっと一般的には知られていない部分まで掘り下げてお話しますので、あなたが今後自動車を購入する際の交渉知識として覚えておいてください。

1.新車って高くない?

店頭表示価格200万円。 決して驚くような金額ではありません。

現在では、軽自動車でさえ100万円で新車購入できる時代ではなくなっています。

さて、この新車価格ですが、あなたはいったい幾らぐらいの利益率があると思いますか?

商売なのだから少なくとも50%ぐらいは利益率があると考えていますか?

実は、そんなに利益率ってないのです。

そもそも、自動車ディーラーで提示されている金額に一律の利益率が乗っかっているというわけでもないということを知っておいてください。
ただし、これも各社扱いが違うため一概にはいえません。

例えば、私の知っているメーカの社員割引は一律30%でした。
つまり、どの自動車を購入するにしても、提示価格の70%の価格で購入することができるということです。

社員割引から読み取れることは、このメーカーの利益率が一律で30%以上あるということが分かります。

そうかと思えば、Aの車種は11%の利益率なのに対し、Bの車種は40%の利益率をつけているメーカーもあるように、本当に考え方はメーカーによってさまざまなのです。

では、前者と後者であればどちらの方がお得なのでしょうか。

単純に金額だけであれば、前者の方が交渉によって値引きしてもらえる金額は大きくなります。
社員割引で30%ということは、その範囲であればあなたにも交渉の余地があるということです。

しかし、本当に購入金額だけで自動車を判断して良いとは私は思いません。

およその数字になりますが、提示金額の60%が自動車ディーラーの仕入れ価格だとすると、500万円の提示価格の自動車は実質300万円ということになります。

これが、利益率が11%しかないメーカーの場合、実質の利益率を15%程度と考えると500万円の自動車は425万円の自動車だということになるのです。

300万円と425万円の自動車と考えれば、どちらの方がしっかりと作りこまれているのかは金額を見れば明らかです。

高い金額の中にも、質の良し悪しがあるということを覚えておいてください。

2.新車のメリットって何?

新車といえば、その自動車の初めてのオーナーになるという楽しみがあります。
しかし、ただそれだけが新車のメリットだというのであれば面白みのかけらもありません。

新車最大のメリットは、「初回保険期間の長さ」、「ボディーポリマー加工」、「最良の状態を知ることができる」というところでしょう。

最初からネット保険に加入する場合は全く関係ない話ですが、初回は値引き交渉にもつながることから自動車ディーラーで加入できる自動車保険を選ぶことをオススメ致します。

そして、新車購入時だからこそできるボディーポリマー加工は、その後に控えている洗車の手間を楽にしてくれると同時に、飛び石などによる擦り傷にも多少の効果を発揮してくれます。

自動車の最良の時期というのは、実は新車状態ではありません。
一度は聞いたことがあると思いますが、自動車には慣らし運転というものが必要になります。
絶対にしなければならない行為ではありませんが、金属と金属をゆっくりとすり合わせていくことで滑らかなフィーリングで各部位が動くようになっていきます。

これも一時的な現象なのですが、最良を知っていると悪くなっていく状態をしっかりと理解することができるので、これから自動車を乗り継いでいくにあたって1つのものさしがあなたの中にできるということになります。

自動車は機械です。
常に劣化をしながら走行しています。

あなたがこれから先、長く自動車と付き合っていくことを考えますと、新車を知るということは絶対にプラスになるでしょう。

3.新車は乗り継いだ方が良いの?

新車に一度乗り付けてしまうと、中古車はもう乗れない。
昔はそんなことも聞きました。

現代において、中古車ですら平成2桁のものばかりが店頭に並んでいることを思うと、中古車に乗り換えることも全く問題ないといえるでしょう。

さすがに昭和の時代の中古車では、修理すら困難な状況ですのでオススメは致しません。
しかし、あなたが乗りたいと感じれば、昭和であろうが最新車種であろうが乗り換えてしまって良いのではないでしょうか。

新車に乗り継いでいけるというのは幸せなことです。
常に最新の技術を手元におけるということは、自動車の進化の流れの中であなたや周りの人間の命が安全でいられるという付加価値があります。

新車を乗り継ぐも別の時代の自動車に乗り換えるも、あなたの気持ち次第だということです。

4.まとめ 新車にデメリットは基本的にない

ここまで新車についてお話をしてきました。
新車価格については少し突っ込んだ内容になっていますが、ここまでぶっちゃけた話をする自動車業界の人間は本当にマイノリティーだと思います。

裏側を知ることで、表側にある保証というものに気付いてください。

いかに価格が高いからといって、本当に値下げできない自動車であればそのままの価格で販売するはずなのです。
値下げ交渉に勝ったと喜ぶユーザーもあれば、利益を確保できたと喜ぶ販売員もいるということを忘れないでください。

さて、新車にデメリットは基本的にないと断言してしまいました。

ここには、何よりも手厚いメーカー保証があるということが裏側に隠れています。 新車だからこそ、メーカーは失敗するわけにいきません。

しかし、新車だからこそもし失敗したとしても保証をつけてより良い物へと進化させていこうという向上心が生まれるのです。

あなたがもし、これまでの人生の中で新車オーナーになったことがないのであれば、せめて一度だけでも新車オーナーになってみてください。

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