近年のアウトドアブームに伴い、SUV人気に拍車がかかっています。
SUVは見た目のワイルドさ、パワーや足回りの強さが特長です。
しかし、最近のSUVには「なんちゃってSUV」が増えているのも事実。
見た目は確かにSUVの形をしていますが、エンジン、足周り、車内の居住性などが普通の乗用車と変わらないものも多いのです。
本当にアウトドアシーンに強いSUVはどれなのか知りたい!
見た目も性能も優れたSUVを選びたいんだけど?
そんな要望に応えるべく、プロメカニックの視点から、本物のSUVを4つピックアップしてご紹介していきます。
プロメカニックおすすめ!今すぐ買いたいSUVラインナップ
1.三菱 アウトランダー
三菱のアウトランダーは、SUVとしての歴史も長く信頼できる車種。
ミドルサイズのクロスオーバーSUVです。
街乗りにもアウトドアにもちょうどよいサイズでありながら、確実なSUV性能を持っているといえます。
悪路でもガンガン走行できる足回りの強さが特長。
三菱はパジェロ、RVRなどの本格SUVを長く生産し続けているメーカーのため、多くのアウトドアファンからの信頼を得ています。
アウトランダーは、ガソリン車だけでなくPHEVも人気が高まっています。
SUVは燃費が悪いという欠点がありますが、電気で走るPHEVの場合、普段の買い物や通勤時は電気のみでの走行が可能です。
通常燃費は19.2km/Lですが、EV走行換算距離は60.8kmというデータ値を打ち出しています。
また、車内空間が自由に使えるのもポイント。
後部座席はフルフラットにすることでき、大容量の荷物も楽に乗せることができます。
フラットにした場合、大人が横になって休憩することも可能なのです。
2.LANDRONER レンジローバースポーツ
SUVに特化したメーカーといえば、LANDROVERです。
レンジローバーはオフロードに対応したフルタイム4WDを世界で最初に採用したメーカー。
SUVとしての走行性能はもちろんですが、乗り心地や外装・フォルムなどが美しのも特長です。
昔は「4WDのロールスロイス」ともいわれていた自動車ですからね。
走りの質感としては、高速走行でも安定感が強く、エアーサスペンションの安定感も抜群です。
振動が全く伝わらないということはありませんが、不快な揺れとして伝えない。
これがレンジローバーの足周りの良さです。
レンジローバースポーツは、2018年にフルモデルチェンジとなりました。
人気の高い車種ではありますが、これまではガソリンエンジンとディーゼルエンジン搭載モデルのみ。
燃費効率の面では他のSUVに劣っていましたが、今回のモデルチェンジでPHEV搭載モデルが登場しました。
これまで同様、ガソリンエンジン・ディーゼルエンジンのラインナップも残るので、選択肢が増えたのは大きな魅力です。
3.スズキ 新型ジムニー&ジムニーシエラ
小型SUVとしてはハスラーが最近人気となっていますが、プロメカニックからするとジムニーがおすすめ!
1998年に「JB23」が発売されましたが、デザイン的に賛否両論だった3代目ジムニー。
20年間の沈黙を破り、2018年に4代目の“新型ジムニー”がフルモデルチェンジされて登場しました。
これが予想を遥かに上回る人気で、受注数が生産台数に追い付かずなんと3年待ちという情報すらあります。
ジムニーは手軽な軽自動車なのに本格オフロードに対応できるSUVで、根強いファンも多い車種です。
ちなみに普通自動車のモデル「ジムニーシエラ」もあります。
シエラは【山脈】の意。
アウトドアシーンを想定した機能性の高い自動車ですので、本格アウトドアを楽しむ方には、ジムニーシエラの方が適しているでしょう。
今回のモデルチェンジでは、車内デザインを自由化し、荷物の積載量をアップさせるなど時代のニーズに合った設計に変更。
ジムニーシエラの走りは、段差の衝撃を確実に吸収しつつ、タイヤと地面の接地性を高めます。
これは、前後3リンクリジットサスペンションによる効果で、トラクションロスを大幅に軽減することができるのです。
今回大幅なデザインの変更もあり、その一新されたフォルムも人気の秘訣です。
90年代のレンジローバーを思わせるようなクラシカルな四角のフォルム。
個人的にもこの外見はかなり好みでイチオシです。
国産車は年々丸みを帯びたフォルムの自動車が増えているので、他との差別化ができるのも大きなメリットです。
4.マツダ CX8
クリーンディーゼルを搭載したマツダCX8も評価できるSUVです。
若い世代を中心に大ヒットしていて、今注目の自動車。
CX8が人気を高めている大きな理由は、30代までの若年層が抱く「ミニバン以外で、かっこいい車に乗りたい」という潜在的ニーズを実現した自動車だからという点でしょう。
もちろんクリーンディーゼル搭載も人気の理由の1つですが、マツダがミニバンの新車開発事業から撤退しSUVに力を入れた結果、マツダユーザーからの評価が高まったというわけです。
今SUVが確実に人気を高めており、今後ミニバン支持層がどんどんSUVへ移行してくると予想されます。
更に、SUVにも関わらず乗車定員6〜7名という異例のシート配列。
余裕のある3列シートのクリーンディーゼル車という新たなジャンルを作ったことは、大きなポイントです。
プロメカニックのイチオシSUVはクリーンディーゼルのマツダCX8
というわけで、ここまで4台のSUVをおすすめとして紹介してきましたが、私のイチオシSUVはマツダCX8です。
マツダはディーゼルエンジンへ力を入れているメーカーで、スカイアクティブDというエンジンへの評価が高まっています。
あなたも一度はこの名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
CX8に搭載されたクリーンディーゼルについて少し解説します。
ディーゼルとは軽油のことで、主にトラックや重機などに使われます。
- ガソリンに比べて高い出力
- 燃費が良い
- CO2排出が少ない
- 燃料費が安い
- メンテナンス性が高くロングライフエンジン
ディーゼルエンジンにはこんなにもメリットがあります。
トラックや重機など、大きな力を必要とする自動車に使われる燃料なので、当然パワーが違います。
そのうえ燃費やCO2削減の面でもメリットが大きいのです。
なのになぜ乗用車にディーゼルエンジンが普及しないかというと、それ以上に環境面でのデメリットが大きいからでしょう。
ディーゼルのデメリット
- 燃え残りに黒煙やPMやNOxが混ざる
- 騒音や振動が強い
- エンジンそのものの値段が高い
- 発熱量が高くCO2発生率が高い
- エンジン自体のサイズが必要となる
このように、環境・乗り心地・価格面でのデメリットがありました。
そこで、クリーンディーゼルの登場です。
クリーンディーゼルというのは、ディーゼルを燃やしたときに発生する有害物質自体の生成を抑制する、更に発生したものを取り除くことができる新しい技術。
価格もガソリンエンジンと変わらない基準値を達成しているため、SUVのようなよりパワーを必要とする車種にはクリーンディーゼルエンジンが最適ともいえるのです!
ここまで紹介してきたおすすめSUVを1台ずつ振り返ってみると、アウトランダーは燃費面で見劣りますし、PHEVはやはり導入コストが一気に跳ね上がります。
レンジローバースポーツは良い車ですがかなり高額ですので、買える層が限られる面は減点せざるをえません。
ジムニーは広さという面で割引かなという印象。
全てにおいてバランス良く高得点をつけられるのがCX8というわけです。
SUVを選ぶときに押さえておきたいポイントとは?
SUVと一言にいっても、走行性能や車内ユーティリティのレベルはピンキリです。
冒頭でもお話したように、見た目はSUVでも街乗り専用、アスファルトの整備された道路にしか適用しない自動車もあるのです。
走行性能は最高でも、乗り心地が悪い、デザイン的にイマイチ、使い勝手が悪いものも多いです。
同じSUVでもフルフラットへの対応、3列シートかどうかなど、車内の使い勝手にも違いが出てきます。
SUVという同じジャンルの中にも、大きな幅の開きがあるということを頭の片隅に置いておいてください。
どの車種を選ぶときも同じですが、どんな使い方をするかによって車選びの基準が変わります。
例えば、SUVでどこに行くのか?
SUVに魅力を感じる理由は何か?
アプローチの仕方次第で、あなたがSUVに何を求めているかをしっかりと把握することができるのです。
あなたにとって最良のSUVとの出会いに当記事が役立つことを願います。
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