マツダSKYACTIVとは実際どんな技術なのか?その全貌をくわしく解説! | カーライフマガジン

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最近のマツダの車は人気があり、商品価値が上がっていると言われています。

それはマツダの新しい自動車のラインナップに魅力が感じられるからです。

マツダの新しい車は、ここ数年で一気に出そろった感がありますが、実はそれには理由があるのです。

2012年に発売されたCX-5を皮切りに、アテンザ、アクセラ、デミオ、CX-3と続けざまにヒットとなり、2015年に発表された新型ロードスター(ND)でマツダの新しい車づくりのコンセプトの基づいたラインナップが完成しました。

このマツダの新しい車達のコアとなる技術がSKYACTIVテクノロジーです。

(SKYACTIVEではなく「SKYACTIV」が正しい名称です)

SKYACTIVテクノロジーという言葉は知っているけれど、その詳細や理念について詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。

■「走る歓び」と「環境安全性能」を両立させるのがSKYACTIV

SKYACTIVテクノロジーの目指す物は「走る歓び」と「環境安全性能」です。

SKYACTIVの考え方は、エンジン、トランスミッション、ボディ、ボディ、シャーシ技術を一体として捕らえているところです。

これまでの自動車開発プロセスでは、エンジンやトランスミッション、ボディやシャーシなど個別に進化させていました。

しかし、マツダは個別の技術で勝負するのではなく、主要な技術をトータルで開発して磨き上げ、共通した自動車としてのパッケージを完成させるという手法が今までと異なる点なのです。

SKYACTIVの特徴はハイブリッドや、電気自動車などの新技術を用いないで、既存の内燃機関(エンジン)をとことん効率化させて、ハイブリッドとも環境安全で勝負ができる物を作り上げたところにあるのです。

そして、それは開発の事情もあるのですが、新しい技術を採用した新型車を一気に開発することによって、車のベースとなる技術をゼロベースで再構築し、同時にコストを低減する事に成功したのです。

■SKYACTIVテクノロジー技術とは

SKYACTIVテクノロジーの各々の技術には、特別新しい何かがあるわけではありません。

しかし、マツダが会社の存続を賭けた起死回生の勝負として自動車の基礎技術を再構築し、磨きあげるという戦略をとりそれは見事に成功したのです。

SKYACTIVテクノロジーは例えば次のような技術から成り立っています。

それは、流行している技術をあえて採用せず、慣れ親しんだ技術を磨くというところに一番の特徴があるのです。

・ハイブリッドでもターボでもないNAの高圧縮エンジン

SKYACTIV-G(ガソリンエンジン)、SKYACTIV-D(ディーゼルエンジン)では、ガソリンエンジンはNAエンジンで14.0という高い圧縮比のエンジンを、ディーゼルでは燃焼効率の最適化、機械抵抗の削減を行い、低燃費と高いトルクを実現するエンジンを開発しました。

・発進時にしかトルコンを使わないATトランスミッション

SKYACTIV-DRIVEと呼ばれるトランスミッション技術では、トルクコンバーター式ATを採用しました。

国内でメジャーなCVTや海外で注目のDSGではなく、あえてトルクコンパーター式のATの効率を上げる戦略です。

その戦略とは、ATのロックアップ(ミッションとエンジンが直結している状態)比率をそれまでの49%から82%へと大幅にアップさせたことです。

ATのトルクコンバーターを発進時にしか使用せず、ほとんどの場面でエンジンとミッションを直結して高い燃費性能と運転性(ミッションとエンジンが直結しているほうがダイレクトなレスポンスが得られる)を両立させています。

もちろん、ロックアップ時間を長くする事にもデメリットはあり、音や振動が多いなるのですが、そこのデメリットを同時に開発したボディーやシャーシの技術によってカバーしているのです。

筆者としては、CVT全盛の日本のメーカーの中で、トルクコンパーター式のATを採用しているのがすごく嬉しいです。

MTも、軽量化と1%の燃費向上を図ったSKYACRIV-MTを開発しています。

・軽量化と自然な運転ポジションを実現したボディー

SKYACTIV-BODYと呼ばれている新型ボディーは、30%の剛性の強化と8%の軽量化が大きな特徴です。

加えて、先に書いたトランスミッションデメリットをボディ技術で解決するという複合的な改善が行えたのもSKYACTIVテクノロジーのメリットです。

そして、このSKYACTIV-BODYのもう一つの利点が、前輪を車の前方に追いやることによって、運転席のホイールハウスの出っ張りをなくしたことです。

FF車は多くの場合、前輪のホイールハウスが室内に張り出し、ペダルが左にオフセットされているのが普通です。

しかし、SKYACTIV-BODYによってペダルが体の中心にくる自然な運転ポジションが取れる設計になっているのです。

・マルチリンクを採用しながら軽量化したシャーシ

シャーシもフロントにストラット、リヤにマルチリンクを採用し、操縦安定性と快適性を両立しながら14%の軽量化をおこなっています。

■SKYACTIVと鼓動デザインが受け入れられた

SKYACTIVテクノロジーを2010年に提唱したマツダは、2012年にフルSKYACTIVを採用した車種として、CX-5を発売します。

しかし、発売当時はメディアもSKYACTIVテクノロジーが本当に優れた物なのか半信半疑でした。

しかし、発売後1ヶ月後の販売台数は、目標の8倍を達成していたのです。

このCX-5の成功には、SKYACTIVテクノロジーだけではなく、CX-5から始まる新しいマツダのイメージを象徴する”鼓動デザイン”も大きく寄与していたはずです。

鼓動デザインの外観に惹きつけられ、そして実際運転してみるとSKYACTIVの運転性能にさらに感動する。

新世代のマツダ車は、こうして魅力的で、人気のある車になりました。

■SKYACTIV第一世代から第二世代へ

そして、CX-5から始まったSKYACTIV第一世代は新型ロードスターでラインナップが完成しました。

CX-3、CX-5、デミオ、アクセラ、アテンザ、ロードスターの6台で一旦の完成をみたSKYACTIVテクノロジーですが、今後は第二世代に突入するそうです。

それは、2015年東京モーターショーで登場したMAZDA RX-VISIONに搭載されるという新型ロータリーエンジンのSKYACTIV-Rや、エンジンの燃焼にプラグによる着火を行わない高効率エンジンHCCIエンジンが開発されていると言います。

一説では、HCCIの効率燃焼をロータリーエンジンのSKYACTIV-Rで実現するという話もあり、今後もSKYACTIVテクノロジーから目が離せません。

崖っぷちから復活して絶好調のマツダですが、好調さはこれからもしばらく続きそうですね。

最後に筆者のお願いとして、いまのところ中国市場専用と言われているCX-4を是非日本でも販売して欲しい、日本で販売されるなら是非購入してみたいと思います。

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