こんにちは。“車好きなのに車を持ってない男”、編集部スタッフMです。
どうせ車を売るならできるだけ高く売りたいというのは、誰しもが思うこと。
しかし現実は、「新車のときはあんなに高かったのに、たった数年乗っただけでこの値段…?」と思うような大きな値落ちも珍しくありません。
ですが、世の中にはあるんですよね。
決して稀少なビンテージカーや限定高級スポーツカーではないのに、中古になっても買取額がまったく落ちないクルマが…。
それが、トヨタ ランドクルーザー。
以前、派生車種のランクルプラドに乗っていた友人の驚きの査定額をお伝えしましたが、あれは決して友人のケースだけの例外的な話じゃないんです。
原稿中古車販売店での中古ランドクルーザーの平均相場を調べてみると、新車時からあまり値落ちのないことがわかります。
2014年にはシリーズ累計販売台数800万台を突破し、決して稀少なわけでもないこのランクル。
しかも最近はハリアーのような都市型SUVのほうが主流になってきているのに、なぜランクルはそんなに値落ちが少ないのか。
その理由は、ずっと変わらないランクルの構造や、日本の外の事情に目を向けてみることでわかってくるんです。
壊れにくく、タフである
ランクルことランドクルーザーの特長といえば、なんといってもその壊れにくさや悪路走破性。
最近の自動車はほとんどが、いわゆるモノコック構造を採用するなか、ランクルは昔ながらのフレーム構造を採用しているため、ボディが壊れにくいと言われています。
これは住宅にたとえてみると、しっかりした柱で支えているのがフレーム構造。
かたやパネルを組み合わせることで箱状にして全体として強度を出そうとするのがモノコック構造という感じです。
デコボコのある悪路を走るような場合、車体が歪むようなショックが出るため、モノコック構造の車だと箱が崩れて強度が弱くなってしまいます。
かたやフレーム構造なら、構造がシンプルなので強度を維持できるというわけです。
これがランクルの壊れにくさの秘訣です。
また、悪路走破性についても、相当な砂漠や荒野、沼地でもへっちゃらです。
寒暖差の激しい土地でも問題なし。
見た目がランクルと似たような車は世の中にたくさん存在しますが、上記のような過酷な環境下ではそういった車はまったくランクルに太刀打ちできません。
世界中でひっぱりだこ!
そのように頑丈で悪条件下をものともしないランクルですが、道路が整備され、気候が穏やかなここ日本においてはなかなかその本領を発揮する場面はありません。
ランクルが真価を存分に発揮できるのは、むしろ海外です。
砂漠が延々と広がる中東。
荒野が果てしなく続くオーストラリア。
広大なサバンナのアフリカ。
そして未舗装道路が大半を占める新興国・・・
世界にはランクルじゃないと走れない(走れてもすぐ車がダメになってしまう)環境がたくさん存在し、そこに暮らす人々にとってランクルは単なる乗り物ではなく、極めて重要な生活手段となっています。
なんと、オーストラリアには「ランクル以外の車はこの先に進めない」旨が書かれた看板も存在するとか!
そういった国では、ちゃんと悪路を超えることができて、なおかつとにかく壊れないことが大事。
たとえ壊れても、ランクルは構造がシンプルなため、すでに廃車になったランクルの部品を流用するなどして直すことも可能なんです。
そうすることで、長く使い続けられるんですね。
こういう事情があるからこそ、ランクルはたとえ中古車であっても各国から引く手あまたであり、中古車相場でもやたらと高値で取引されているというわけなんです。
あえてランクルを買うのも手
このように、日本だけを見ていてはいまいちその価値に気づきませんが、世界的に見ればランクルは極めて高い価値を持つクルマなんです。
中古車市場での高値の理由がおわかりいただけたのではないかと。
そして、こうしてランクルなら高く売れることがあらかじめわかっているわけですから、次に購入するときはランクルを選択肢に入れてみるのも悪くないですよ。
たしかに国産車にしては購入時の価格は決して安くはないですが、売却時にあまり値落ちがないので、あとでちゃんと回収できてしまいますからね。
もし現在クルマの購入を考えているなら、いま乗っているクルマは一括見積もり査定で高く売り、ランクルの購入を考えてみるのも手ですよ!