トヨタは、2018年現在全8車種のコンパクトカーをリリースしています。
主にファミリー層に人気があり、主婦の普段使いや街乗りメインの自動車として人気。
通常エンジンではパッソ・シエンタ・スペイドが人気の3車種。
ハイブリットカーのアクアは、ハイブリットコンパクトカーの中でもかなりの高評価を獲得しています。
コンパクトカーは“今の時代にちょうど良い使い勝手の自動車”といわれますが
- 本当にコンパクトカーでいいの?
- 税金や維持費の安い軽自動車の方がいいのでは?
という疑問もあると思います。
コンパクトカーは、比較的デメリットが少なく、幅広いユーザーに適応する自動車です。
しかし、デメリットが全くないというわけではありません。
用途や世代によって相性が大きく異なるので、特徴をしっかり把握して自動車購入に臨みましょう。
トヨタのコンパクトカーを選ぶメリット
1.低燃費で低コスト
トヨタのコンパクトカーの魅力は、何といっても燃費効率の良さ。
燃費効率は、トヨタのアクアが業界でもっとも優秀な38.0km/Lをマーク。
ファミリーカーとして人気のシエンタは27.2km/Lと、3列シート車ではトップの燃費効率となっています。
トヨタのコンパクトカーは低燃費システムを搭載しており25㎞/Lを超える車がほとんど。
ガソリン価格も安定しない現代では、低燃費車を選ぶことが1番のコスト削減と考えられています。
また、コンパクトカーは年間経費も安く済むのが特長です。
税金や各種の保険料から比較してみても、普通車の中では最もコストパフォーマンスに優れています。
最近は軽自動車の価格が上がっているため、コンパクトカーの方が安く購入できるケースも多いですね。
軽自動車に比べ、走行年数・距離ともに長く乗れるため、トータル的に経済的な自動車といえそうです。
2.車内の自由なユーティリティ
コンパクトカーは、車内デザインの自由度が高いというメリットがあります。
トヨタのコンパクトカーは2BOXハッチバックのため、天井が高く空間を広く使えるのが特徴。
シートを倒してフラットにできる車種も多く、大きな荷物もある程度乗せることが可能。
また、後部座席は片方だけ倒し、片方は座席のまま使うなどの自由度も高いです。
トヨタの人気車種スペイドが良い例で、前座席と後部座席を行き来しやすい「ウォークスルー」も使いやすさの秘訣。
子供の乗り降りの補助や、荷物の移動などがしやすい便利な構造は大きなメリットです。
3.子供目線の機能と構造
トヨタのコンパクトカーは、スライドドアやピラーレスなど、子供目線で使いやすい機能や構造が特長です。
ファミリー層や主婦に選ばれているのは、このメリットが大きな理由でしょう。
例えばスライドドア。
狭い駐車場で隣の車にドアをぶつけるトラブルを防ぎます。
ピラーレスは、ドアの開口部が大きく広がるため見通しがよく、子供がドアに手をはさんだり、開口部に頭をぶつけたりする心配も少なくなります。
4.運転しやすく安全性も高い
トヨタのコンパクトカーは、運転席からのアイポイントが低く前方を見渡しやすい設計となっています。
大きな車に比べ、車の周辺の死角が少なく、初心者や女性でも安心して運転できるのもメリットです。
また、コンパクトカー車体規格の横幅をフルに使い、長さを短く抑えた設計になっているのも特徴的。
より小回りが利き、狭い道や混雑した道路も安心して運転できます。
ワイドトレッド(左右のタイヤ間の幅が大きい)で、曲がった時の安定性も格段に良くなっており、走行中のふわふわとした感覚も軽減されています。
ボディの規格が大きく、軽自動車に比べて衝突安全性能も高いのはあなたや同乗者の命に直結しますね。
シートの厚みも違うので、長時間の運転や乗車も疲れにくいというメリットがあげられます。
トヨタのコンパクトカーのデメリット
1.パワー不足
1200cc以下のエンジンは、全体的に中途半端であるというデメリットは否めません。
自動車税は1200cc~1500ccまで同一価格。
1500ccでも同じ税金で済むのに、わざわざ1200ccを選ぶのは中途半端という考え方もされます。
トヨタのヴィッツは人気車種ですが、1000~1200ccのエンジンでは体感のパワーが弱め。
パッソはこれまで1300ccまでの排気量を選択できましたが、2016年のモデルチェンジ以降は1000ccモデルのみの販売となりました。
小回りの利く使い勝手はよいですが、パワー不足は大きなデメリットですよね。
これなら税金や車検料金の手軽な軽自動車を選んでも、さほど変わりがないと感じられます。
性能云々ではなく、車体の幅に合わせてエンジンの排気量を決めている場合もあり、車種や排気量の選び方によっては全体的に中途半端な性能に満足できない可能性も。
2.アウトドアレジャーには不向き
シエンタやスペイドなど、コンパクトカーは自由な車内デザインができる車種もあります。
ただし、本格的なレジャーをする場合、荷物の積載量が足りないこともしばしば。
キャンプや釣り、自転車など日常的に大きな荷物、多量の荷物を運ぶ場合は、コンパクトカーでは不十分となってしまうのが惜しいところです。
また、1000cc~1300ccのヴィッツやパッソは特に車内のユーティリティが劣ります。
軽自動車の方が圧倒的に車内の空間デザインが自由なので、下手なコンパクトカーを選ぶと使い勝手すら軽自動車より悪くなってしまうので注意が必要です。
3.安全性能が車種・年式によって大きく違う
コンパクトカーの安全性能は、車種や年式によってずいぶんと異なります。
最近はコンパクトカーにも衝突回避支援機構(自動ブレーキ含む)がつけられるようになってきました。
ですが、時速30㎞以下の場合にしか作動しない車が多いです。
徐行時以外には自動ブレーキが作動しないので、安全性能の期待値は低め。
年式によって安全機能の差が激しいため、中古車の購入時などは特に注意が必要となります。
4.車内インテリアの質が劣る
コンパクトカーは、車内インテリアが物足りません。
コスト削減をしているので当然ですが、ミニバンやセダン、SUVに比べると車内の材質やデザインがチープ。
ヴィッツやパッソはマイナーチェンジ後にだいぶ質感がアップしましたが、他の車種のインテリアの評価は低めです。
ただし性能や機能に特別問題があるわけではなく、あくまでも見た目の問題。
個人の感覚により差があるので、人によってはさほどデメリットに感じられないことも。
まとめ.トヨタのコンパクトカーは車種選びが重要
トヨタのコンパクトカーは比較的評価の高い車種も多いですが、乗る人の感覚によって大きく変わることをご理解ください。
流行っているから、売れているからという理由でやみくもにコンパクトカーを買ってしまうのはナンセンス。
ご自身のこれまで乗っていた車種との比較や、用途などによって慎重に比較しながら選ぶことをオススメします。
コンパクトカーのメリットは、軽自動車並みの金額負担で、軽自動車の規格内では実現不可能な要素が望めるところ。
通勤や買い物など、街乗り程度であれば問題なく、むしろお得に乗れる車種だといえますね。
一方、走りにこだわりのある方や、本格的なアウトドアレジャーをする人、長距離移動の頻度が多いという場合には、デメリットが目立つかもしれません。
当然ですが、コンパクトカーは軽自動車と比べればメリットが目立ちますが、反対にそれ以上のグレードの車と比較すると、デメリットが目立ちます。
あちらを立てればこちらが立たず状態で板挟みにされているのを見ると、まるで中間管理職のような感覚を覚えるのは私だけでしょうか…。
コンパクトカーのメリットを最大限享受できる場合、文句なくおすすめできることは間違いありません。
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