自動車に乗り続けるために、必ず消耗していくアイテムの中でも走行性能に最も直結しているのがタイヤです。
ブリヂストンをはじめ、ダンロップ、ヨコハマタイヤ、トーヨータイヤなどと有名どころは多々あるものの、その価格帯がネックとなりギリギリまでタイヤを消耗させているユーザーも少なくありません。
下手をすると、スリップサインを大幅に超えても使用している猛者さえいるほどです。
タイヤ交換の時期になって、いざタイヤを見にいくとかなり魅力的な価格帯で販売されているアイテムが目に付きます。
ナンカン、ネクセン、ハンコックなどという激安タイヤです。
これらは海外製のタイヤとなります。
ミシュラン ピレリ グッドイヤーなどの一流海外タイヤブランドとは違い、ネームバリューが控えめなブランドなのでユーザーにとってありがたい存在なのです。
「激安タイヤが存在することで助かる‼︎」という肯定派ユーザーもいれば、「激安タイヤは安かろう悪かろうだろ」…という否定派ユーザーも間違いなくいることから、今回はあなたのために激安タイヤの信頼性についてお話ししていきたいと思います。
因みに、私は「激安タイヤを良く使用する否定派」だということをお伝えしておきます。
矛盾するようなこの意味はおいおい説明するとして、激安タイヤについてみていきましょう。
1.激安タイヤでも良いの?
そもそも、激安タイヤを使用することで自動車が壊れるのではないかと勘違いしているユーザーが少なからず存在しています。
ハッキリいっておきます。
激安タイヤだからといって、自動車が壊れるという事実はありません。
基本的には、素材の質とネームバリューという要素が価格に大きく影響しているだけので、激安タイヤだからといって倦厭する必要はありません。
プロメカニックでさえ、激安タイヤユーザーはとても多いです。
私もその中の1人ですが、正直なところ一般使用のみであればタイヤの性能に求めたいのは「ロングライフ性能」と「雨天走行性能」だということに限定してしまえば、どんなタイヤであっても問題なく使用できるのです。
2.激安タイヤでも安心できる?
激安タイヤの安心度を数字に表すと6〜7/10点満点といったところでしょう。
決して悪くない数字です。
対して、有名ブランドの安心度はと考えた時、正直なところ7〜8/10点満点程度だという衝撃の事実をお伝えします。
信頼度という点では、有名ブランドは絶対的な企業力を背負っているので、ユーザーからは揺るぎない信頼感を得ることができますが、信頼度でタイヤの性能が左右されるわけではありません。
タイヤに求める安心度というのは、走行することに対するタイヤの性能と安全性です。
有名ブランドのタイヤと激安タイヤで、安心度の数値に大きな差がない理由は、どちらもタイヤ自体の持つポテンシャルは100%発揮することができるということと、パンク、バーストなどの危険性はどちらも同じようにあるという事実です。
確かに性能差は価格帯の違いによって存在しますが、自動車を走行させるという根本的な条件を満たす性能は、激安タイヤでも充分な実力を持っています。
3.激安タイヤの危険性は?
有名ブランドタイヤだからといって、絶対的な品質保証というものはありません。
同様に、激安タイヤだからといって粗悪品だというわけでもないのです。
良いものはどんなに安くても良いし、悪いものはどんなに高くても悪いのです。
その中でも、確かに激安タイヤでのアクシデントは槍玉に上がります。
ナンカンタイヤはバーストするし、ネクセンは固いし、ハンコックはうるさいなど、ユーザーの主観的なレビューがネット上に蔓延しています。
これはなぜなのか。
単純な話で、タイヤ販売店が保証外商品として販売しているからなのです。
有名ブランドタイヤは、タイヤ販売店がユーザーに対し品質保証を付加させています。
消耗品という性質上、メーカーからのユーザーへの保証は基本的にありません。
しかし、販売店への保証はされていることもあり、タイヤ販売店が独自に期間を決めてユーザーの安心感と信頼を獲得しつつ、確実な販売数を確保する努力をしているのです。
では、激安タイヤメーカーは販売店への保証を行なっていないのでしょうか?
いえ、そんなことはありません。
明らかな製品の不備への対応は、激安タイヤメーカーであってもしっかりとした保証を行なっています。
ただし、こちらも販売店への保証だけであって、対ユーザーの保証ではありません。
仕入価格も安く、販売価格も安い激安タイヤですので、有名ブランドタイヤと同レベルの保証を付加することができないというのは、販売店としては当然のことなのかもしれません。
ハッキリいって利幅が少ないのです。
激安タイヤも有名ブランドタイヤと同価格帯での販売をしているのであれば、少なくとも同じだけの利幅を確保できるのであれば、販売店としても同じ保証を付加することに踏み止まるわけがありません。
しかし、現実問題保証を付加できるだけの利幅がありません。
したがって、アクシデントがあったタイヤはユーザー自身が再購入しなければならなくなり、その不満からネット上に悪いレビューを蔓延させてしまうのです。
長くなりましたが、結果的に激安タイヤだからといった理由での危険性はありません。
ただし、安いには安いなりの理由があるということもご理解頂きたいです。
特に、素材の違いは大きいです。
グリップ力の違い パターンノイズの違い 耐久性の違いなど、有名ブランドタイヤの最新技術を盛り込まれたタイヤと比べるのであれば、2〜3世代前の最新技術で作られたタイヤだと理解しておけば不満も少なくなるでしょう。
強いていえば、激安タイヤのスタッドレスタイヤはやめておいた方が無難です。
確かに購入しやすい価格帯で販売されていますし、ワンシーズンだけで良いからと考えた場合は魅力的なのです。
しかし、滑らないで走行したいからこそスタッドレスタイヤを使うのに、不安な気持ちを抱えて運転していては、なぜか必要以上に滑る感覚を覚えてしまい最終的に事故を起こしかねないので、せめて国内タイヤメーカーの製品を使用しておくべきでしょう。
そんな私は、平気で中国の激安タイヤメーカーハイフライタイヤのスタッドレスタイヤを使用しています。
自信を持って運転することができるのであれば、正直なところ危険性を感じたことはありません。
4.まとめ 激安タイヤだからといって悪くない
激安タイヤという表現をされることで、 「粗悪品なのかな?」、「低品質なのかな?」
という憶測をしてしまいがちですが、世の中に売り出して恥ずかしくない自信を持った製品であるということを忘れてはいけません。