SUVのタイヤに求められる性能は、何といっても走破性です。
フィールドを選ばず走り抜ける巨体は、圧倒的な存在感があります。
ただ、SUVはその車体の重さゆえに、タイヤ選びは他のボディタイプとは同じようにはいきません。
耐久性やグリップ性能など、高いレベルが求められます。
そんなSUVタイヤについて、ヨコハマタイヤのなかでおすすめのモデルとはどれでしょうか?
今回はその点を検討したいと思います。
1.SUVタイヤのマッチング
PARADA Spec-X PA02
ヨコハマタイヤが提供するSUVタイヤの中で、ドレスアップ性に富んだオシャレなスペシャリティタイヤです。
2インチ刻みで18インチから24インチまでのサイズラインナップが用意されています。
PA02の特徴はオンロード性能の高さです。
マッド&スノー特性も持っていますが、トレッド面の溝の深さ的に得意なわけではありません。
SUVは重いです。
そのため、制動距離が必然的に長くなってしまうのですが、独特なトレッドパターンがトラクションとブレーキ性能を確保してくれるので、短い距離での停止と安定性を提供してくれます。
また、このトレッドパターンは耐摩耗性と静粛性にも大いに貢献してくれています。
1本単価が高いSUVタイヤの耐摩耗性はできるだけ確保しておきたいポイントです。
車高が高いので、ロードノイズの反響はより強い音が響いてしまいます。
静粛性を求めたことで、車内の快適性は約束されるでしょう。
GEOLANDER A/T G015
オンロード・オフロードのどちらも卒なくこなす優等生GEOLANDER A/T G015のご紹介です。
どこかに特出しているわけでもなく、どこかが足りないわけでもないオールマイティーなタイヤ。
それがG015です。
あらゆる状況においても、安定した走行性能を期待できます。
15インチから18インチのサイズラインナップで、ロングライフ性能に重きを置いた作りとなっています。
一見するとスタッドレスタイヤのようなトレッドパターンをしていますが、そこまでの溝の深さも柔らかさもないのでしっかりとした走行性能を期待して良いでしょう。
規則性を持った異方向へのトレッドパターンは、マッドコンディションであっても路面をしっかりと捉えることができます。
特色を付けない守りの形をイメージできるのですが、特色を付けないことで攻めている面白いタイヤです。
特に肩部の耐久性とトラクション性能には目を見張るものがあります。
車重が重いため偏摩耗しやすいSUVですが、肩部の耐久性を上げることで変形を防ぎ、結果的に変摩耗を防ぐことができます。
あくまでも耐久性であって耐摩耗性ではないことをご理解ください。
耐摩耗性ももちろん高性能となっているのですが、耐久性・グリップ性能・形状保持力があってこその耐摩耗性です。
そして、この3項目がしっかりしているからこそトラクション性能に高い評価ができるのです。
SUVに乗るあなたに、最も適したタイヤです。
GEOLANDER H/T G056
先にご紹介したG015の静粛性能をよりグレードアップしたGEOLANDER H/T G056は、ワンランク上の快適性をSUVに与えてくれます。
特に高速走行時の静粛性に優れていて、車内に響く反響音を抑制してくれます。
15インチから18インチに加え、20インチのラインナップを増やしてあります。
乗り心地も柔らかく、レーンチェンジやコーナリング中の安定感はピカイチです。
それでいてサイドウォールの剛性が高いので、ハンドリングに対する力の逃げが少なくキレの良い操作性が自慢です。
ウィークポイントを挙げるならオフロード性能が低下していることでしょう。
各ブロックの距離を小さくすることでパターンノイズを減らし、グリップ面積を増やしているのでオンロード性能は走破性・静粛性ともに満足できるレベルなのですが、オフロード性能にはこれが仇をなす結果となります。
一長一短とはなりますが、オンロード使用をメインとするあなたにはオススメです。
GEOLANDER SUV G055
GEOLANDERシリーズで最も燃費性能が高いタイヤです。
15インチから20インチまでのサイズラインナップは、既にヨコハマSUVタイヤではオーソドックスとなっています。
オンロード性能もかなりのもので、静粛性もかなりレベルが高いです。
G056とどちらを使おうか悩んだ場合、私にしては珍しいですが低燃費タイヤであるこのG055をオススメします。
G056は、オフロード性能が低くなっているとはいってもオールラウンダーといっても良いほどの性能を持っています。
オンロード特性の高いオールテレーン(全地形・全天候型)タイヤです。
そして、このG055は紛れもないオンロードタイヤといって良いでしょう。
ダート性能が高めに評価されていますが、G055でダートを走ってみたところかなりの確率で空転していました。
40km/h程度までのゆっくりした速度域であれば無難に走行できますが、それ以上の速度で走ることは快適ではありません。
マッド性能もやはり低いです。
大雨後の泥の中を30km/h以上での走行は不可でした。
転がり抵抗を減らしているので、タイヤ自体は固めです。
静粛性は高いものの突き上げ感はあります。
ただし、セダンやミニバンなどで感じるほどの突き上げ感ではなく、サイドウォールの高いSUVタイヤにしては衝撃が伝わるといった小さなものになります。
現代のSUVは、オフロードをガンガン走り抜けるといった用途よりも、街中を軽快に堂々と走り抜けるといった用途の方がメインになってきています。
そのため、オフロード性能を向上させるよりもオンロード性能を大切にしたい時代だと私は感じています。
このG055は、GEOLANDERシリーズの中で最も燃費性能が良くコンフォートな特性の強いタイヤです。
オンロードでの使用がメインのあなたに是非オススメさせていただきます。
GEOLANDER M/T G003
SUVフリークなら迷わず飛びつくタイヤ。
それがGEOLANDER M/T G003というタイヤです。
G003は、日常生活での使用もこなしつつ遊びを思い切り楽しめるタイヤです。
G003以上に遊びをメインに考えられているGEOLANDER M/T+ G001Cも存在しますが、ここまで求めてしまうともうマニアの域に入ってしまいます。
さて、G003のサイズラインナップですが、15インチから17インチと20インチの計4サイズです。
このラインナップから見ると、一般使用するのであればSUVよりもピックアップトラックに適したタイヤだといえるでしょう。
ハッキリいってトレッド面は固いです。
オフロード用スポーツタイヤとでもいいましょうか、圧倒的な走破性は痛快です。
オフロードであれば、この固さは特別強固というわけでもありません。
むしろしなやかといっても過言ではありません。
それをより優れたものとしているのがサイドウォールの柔軟さです。
障害物を乗り越える場合も、その衝撃はとても軽くロックヒット程度であればビクともしません。
ただ固いだけであれば、障害物を乗り越える際に衝撃を吸収できずその衝撃はそのまま車内へと伝わってしまいます。
これが抑制できるG003は、オフロードを走行するには最適なタイヤでしょう。
2.SUVタイヤのオススメはコレだ!!
SUVを乗るあなたに最もオススメしたい性能は圧倒的なオンロード性能です。
オフロード性能も兼ね揃えたタイヤのほうが便利かもしれませんが、オールラウンドなタイヤというのは確実にそれ以上の性能を持ったタイヤがあるということになります。
全ての性能がどのタイヤよりも優れているという商品は存在しないのです。
そこで私があなたにオススメするのがGEOLANDER SUV G055です。
あらゆる場面においても便利なものではなく、オンロードでの扱いやすさを重視したいことを再度念を押させていただきます。