ブリヂストンタイヤとボディタイプ別自動車マッチング|元プロメカニックのおすすめは? | カーライフマガジン

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自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

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日本が誇るタイヤメーカーといえばブリヂストンです。
とにかく間違いのないタイヤを選びたいというあなたは、とりあえずブリヂストンタイヤを選んでおけば不満を感じずに運転することができるでしょう。

さて、ブリヂストンタイヤと一口にいっても、その種類は驚くほど多いです。

今回は、ブリヂストンタイヤと自動車のマッチングについて見ていきたいと思います。

タイプによって選びたいタイヤというのも、意外と種類と特徴があることを知ってみてください。

1.エコタイヤのマッチングについて

ブリヂストンのエコタイヤといえばECOPIAです。

しかし、ECOPIAの中でも色々と選択肢があることをお伝えしたいと思います。

NH100シリーズ

どのボディータイプにもラインナップされているベーシックなECOPIAです。

セダン・クーペ専用のNH100は、回転方向の溝が幅広く4本も配されているため、接地面積が小さく抑えられることで転がり抵抗を減らす設計になっています。

肩部のトレッドパターンのおかげで、コーナリング中の踏ん張りが確保されると同時に、水捌けにもしっかりと対応されている扱いやすいタイヤです。

ミニバン専用のNH100 RVは、車重がある分転がり抵抗を減らす方向よりも、グリップ力確保のために回転方向の溝が1本減らされた3本溝です。

なぜ車重があるとグリップ力が必要なのか分かりますか?

それは、慣性力の違いに起因します。

重いものに速度が乗ると止まりづらくなるというのは想像できるでしょうか。
グリップ力というのは、前に進む力を確実に伝達するだけでなく転がり抵抗としてブレーキ効果を発生するという特性も併せ持っています。

つまり、ミニバンのように大きな自動車には、転がり抵抗の小さなタイヤというだけではダメだということです。

転がりやすさとグリップ力を併せ持っている上に、タイヤ幅があるので安定性の高いタイヤになっています。

軽自動車やコンパクトカー専用のNH100 Cは、NH100 RVと同様に3本溝なのですが、タイヤ幅自体が狭いので特性としてはNH100と同様に転がり抵抗の小さなタイヤとなっています。

タイヤ幅が狭いため安定性に劣るものの、転がりやすさと小径からなるコーナリング性能の良さは定評があります。

EPシリーズ

ECOPIAの中でも上位グレードといってもおかしくないシリーズです。
エコタイヤにより高いレベルでの快適性を求めたい方はこちらを選びたいです。

セダン・クーペ専用設計となっているEP001Sは、現段階で低燃費性能を極限まで高めてある最高のエコタイヤです。

低燃費性能だけが最高なのではなく、雨天時の走行性能にもかなりの好評価を得ています。
肩部の摩擦係数が高めに設計されているのと、ブレーキ時に充分なグリップ力を確保できるようにセンター2本の接地面に異型の横方向の切れ込みが入っています。

路面の水分を除去しつつ、しっかりとしたグリップ力を発揮してくれる優秀なタイヤです。

幅広い車種の新車標準タイヤとして受け入れられているのがEP150です。
オールマイティーな特性を持つ汎用性の高いエコタイヤなのですが、正直性能的にいえばです。

可もなく不可もなく無難。

これといった不満はありませんが、特別燃費が上がるようなこともありません。 NH100シリーズとどちらを選ぼうかと悩むレベルのタイヤです。

セールで安くなっている方を選べば、そんな買い物とは決してならないでしょう。

コンパクトカーにワンランク上のエコタイヤを装着したい場合はEP25が良いでしょう。

EP001Sと同様に、エコタイヤとしての性能はピカイチです。
コンパクトハイブリッド自動車との相性は物凄く良いです。

ECOPIA EV-01

電気自動車の航続距離を、少しでも長くするために作られたタイヤです。 電気自動車は初期動作におけるトルクが強いため、転がり抵抗が低すぎるタイヤだとホイールスピンを起こしてしまう特徴があります。

そのため、EPシリーズよりも若干転がり抵抗が大きくなっています。

エンジン音が無くなった電気自動車は、パターンノイズがとても気になってしまいます。
そのため、共鳴音が発生しづらいパターンを配しているのがこのタイヤの特徴です。

とにかく静かで粘りつつ転がりやすいタイヤ。

ブリヂストンのプレミアムラインであるREGNOのテクノロジーを駆使して作られているため、電気自動車によりハイレベルな高級感を与えることが出来るでしょう。

2.ノーマルラジアルタイヤのマッチング

ブリヂストンのノーマルラジアルタイヤといえばplayzです。
一般的な使用条件下において、安定性の面でこのタイヤよりも扱いやすいものは無いでしょう。

長距離を快適に走行したいと思う場合、エコタイヤよりもこちらを選ぶことをオススメいたします。

ただし、燃費性能が若干犠牲になりますので、あなたの運転特性に合わせて選択してください。

セダン・クーペ専用のPXは、オールウェザーで確実なグリップ性能を発揮してくれるタイヤです。
低温時から路面を捉える能力が高く、パターンの端部をカットすることでスムーズな接地感が乗りやすさの秘密です。

接地感が良いと、自動車のふらつきが減りストレスのない運転が可能になるのです。

PXと同様の性能を持つミニバン専用タイヤがPX-RV、軽自動車・コンパクトカー専用タイヤがPX-Cとなります。

3.レース・スポーツタイヤのマッチング

いわずと知れたブリヂストンのハイパフォーマンスタイヤPOTENZAといえば、レース界でも使用されるスーパータイヤです。

もしかすると、あなたはこのPOTENZAシリーズがセダン・クーペ専用タイヤだと勘違いしているのではないでしょうか。

では、見ていきましょう。

RE-71R

こちらはセダン・クーペ専用タイヤとして販売されている、超ソフトコンパウンドのレースタイヤになります。 スポーツタイヤほどウェット性能が高くないため、雨天時の運転には少しコツが必要です。

特に、コーナリング中は肩部がスリック構造になっているため注意しなければいけません。

転がり抵抗は最大級に高く、エンジンパワーを隈なく路面へと伝え前へと進んで行けるタイヤです。

14インチから19インチまでのラインナップが揃っているため、軽スポーツ・コンパクトスポーツからハイクラススポーツまでしっかりと対応することができます。

S001

RE-71Rよりも一般仕様に特性を振っているのが、このS001になります。
使用感としてはplayzに似ていて、よりハイグリップな走り心地となります。

RE-71Rは、ウェットコンディション時の安定性面で若干難がありますが、S001であれば大きな問題も感じることなく快適に運転することができるでしょう。

レースタイヤに近いスポーツタイヤという立ち位置にいます。

16インチから21インチという大径のラインナップから、主に外車に向いているタイヤだといえるでしょう。

かなりスポーティーな走り方をしてもストレスを感じることのない踏ん張りを見せてくれます。

S001 RFT

S001をよりコンフォートな特性に振っているのがこのS001 RFTです。
レース・スポーツタイヤというのは、確実なグリップ力を実現することができる反面、路面からの衝撃緩和という緩衝作用が弱いタイヤなのです。

つまり、ファミリーカーには不向きなタイヤということになりますが、このS001 RFTはその特性をうまく緩和することができているタイヤになります。

セダン・クーペ専用タイヤにはなりますが、ワンランク上の走りを求めつつコンフォートでもあってほしいという欲張りなあなたにはオススメです。

16インチから19インチのラインナップが展開されていますが、実質17インチまでがオイシイサイズになります。
それ以上のサイズでの使用であれば、次にご紹介するAdrenalin RE003を強くオススメ致します。

Adrenalin RE003

レース・スポーツタイヤの中で、最もオススメしたいタイヤがこのAdrenalin RE003です。
このタイヤをオススメする理由は、レースタイヤではないというところが大きいでしょう。

俗にいわれるSタイヤというジャンルに当てはまりますが、タイヤ表面の温度を気にしないでもしっかりとしたグリップ力を維持することができるタイヤです。

しかも、ウェットコンディションであっても強いグリップ力を発揮してくれるハイグリップタイヤなので、季節天候を選ばずに安心して装着していられるという魅力的なタイヤなのです。

このAdrenalin RE003ですが、基本ラインナップがSUVを外した全車種というところが最高にオススメしたいポイントです。
スポーツタイヤなので、パターンノイズに関しては若干不利なところがありますが、それを差し引いたとしても一般使用の上で快適な走行感を得ることができます。

よりスポーティーに、より安全に運転を楽しみたいというあなたには、Adrenalin RE003が最適でしょう。

4.プレミアムタイヤのマッチング

ブリヂストンのハイクオリティ・ハイパフォーマンスタイヤの粋といえばREGNOです。
速さを求めたレース・スポーツタイヤとは違い、上質な乗り味とスムーズな走行性、安心して乗り続けることができる信頼性を考えると、ブリヂストンタイヤの中ではREGNO以上のものはないでしょう。

価格については、正直ユーザーに優しくありません。
しかし、その価格に込められた自信は間違いなく本物の低燃費タイヤです。

しかし、そんな私のREGNOに対する想いは、決して大きなものではありません。
REGNO以上にフラットな走行性能を見せてくれるタイヤは、今のブリヂストンには他にないでしょう。

確かに扱いやすいタイヤなのですが、どこまでいってもフラットなのです。

このタイヤの最大のセールスポイントは静粛性

その高級感あふれる静粛性を求めるあなたにとっては、REGNOは正にブリヂストンタイヤであればオンリーワンでしょう。

費用対効果を冷静になって考えると、正直playzで事足りてしまうと私は感じています。

GR-Leggera

軽自動車の快適性だけを追求された新しい時代のプレミアムタイヤです。

乗用車と軽自動車で、明らかな差があることはお気づきですか?

車内の空間と遮音性能です。

乗用車では些細な重量負荷となる防音材も、軽自動車では大きな重量負荷になってしまいます。
さらに、居住性を良くするために車内空間をギリギリまで広げることで、音の反響が強くなってしまっているデメリットが強いのが軽自動車なのです。

特に、ロードノイズやパターンノイズというのは低い音で響くため、より反響しやすいノイズなのです。

GR-Leggeraは、このノイズ低減に強く意識して作られています。
ノイズ吸音シートが内蔵されることによって、ノイズの発生源となる振動を抑制しています。

さらに、サイドウォールの構造を一新することで、ふらつき防止の役割も併せ持ち快適性を確実なものとしているのです。

また、軽自動車用のタイヤのウィークポイントとして摩耗しやすさというのが挙げられます。
タイヤ径が小さい分、同じ距離を走行していても回転回数が多くなってしまうので仕方がない部分なのですが、これについてもしっかり考えられています。

摩耗しづらいタイヤというのは、グリップ力の低い硬いタイヤです。
エコタイヤは緩衝作用に富んではいますが、比較的この部類に入るでしょう。

しかし、これでは快適な走行性能というのは実現することができません。

耐摩耗性にも配慮されつつ緩衝作用の高い構造となっていることで、車内への影響をできる限り小さなものとしています。

肩部の横溝にも特徴的な細工がされていて、ゴム同士の引っ掛かりによる接地面積減少を抑制できるようにされています。
これは、コーナリング中の横滑り防止にもつながる素晴らしい技術です。

軽自動車の特性を深く理解しているからこそ、GR-LeggeraがREGNOのラインナップに入ることができたのです。

GR-XI

セダン・コンパクトカーのために進化し続け、現在の最新グレードとなっているGR-XIは紛れもなく最高の乗り心地を実現することができるプレミアムタイヤです。

路面状況によってロードノイズ・パターンノイズが違うという点に気付いたことが、ブリヂストンの凄いところです。

全くノイズの出ないタイヤというものは存在しません。
しかし、ノイズ(雑音)をシンブル(音色)に変えることで不快感を抑制するという新たな道を見つけ出したのがGR-XIというタイヤです。

基本特性としてはGR-Leggeraと同様の仕様で、タイヤ幅がある分共鳴音を抑制するための縦溝が多く取られていることが快適性につながっています。

ホイールサイズは14〜20インチまで、扁平率も30〜70までがシリーズ化されているため、ホイールサイズを気にしなくても選ぶことができるのは嬉しいポイントです。

GRV II

ミニバン専用REGNOとして販売されているのがGRV IIです。

やはり特性は他REGNOシリーズと同様で、高い静粛性と快適性を求められたタイヤになっています。

同じであるならば、わざわざミニバン専用にラインナップを増やす必要はないと感じますが、ミニバンにはミニバン特有のウィークポイントがあるのです。

まずは背の高さによるふらつきやすさです。
横風にあおられると特に踏ん張りが必要になりますが、肩部に独自の加工を施すことでふらつき抑制を図っています。

さらに、何よりも特徴的な車内空間の広さが故のノイズ反響です。
これは軽自動車の比ではありません。

GR-Leggeraと同様に吸音シートを挟み込んで製造されているため、基本的なノイズ低減はこの時点でかなりのレベルまで引き上げられています。

肩部にも独特のカッティングパターンを付けていることで、さらにロードノイズの低減に踏み込んでいるのです。

5.まとめ 私がイチオシのブリヂストンタイヤ

ブリヂストンが展開するタイヤシリーズを一通りご紹介してきました。

どのシリーズにもそれぞれ特徴があり、なおかつ得手不得手があることを読み取っていただけたかと思います。

さて、私がイチオシのタイヤですが、何をいってみても最終的にplayzが無難に扱うことができるでしょう。

ECOPIAも同レベルで扱えるのですが、燃費競争が激化している中で何もかもが燃費に焦点を合わせてしまうと、基本的な走行性能が低下することにつながってしまいます。

エンジンや車体が燃費に焦点を合わせているからこそ、タイヤは走行性能を求めた方がバランスが取りやすいと思うのです。

燃費走行を心がけながら1km/Lの燃費効率を気にして運転するより、気持ち良く運転したいと思いませんか?

私個人としてはPOTENZA Adrenalin R003が最も好みではあるのですが、入れ替えコストを考えるとイチオシのタイヤとまでは持ち上げることができませんでした。

自動車をトータルバランスで見たとき、私はplayzシリーズをあなたにオススメしたいと思います。

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