自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」
前回、2017年買うべき車はこれだ!ということで、国産車編をお送りしましたが、今回は輸入車編をお送りします。
輸入車は、国産車と比べると割高に感じられることもありますが、実は国産車もそれなりに値段が上がっているので、比べてみると意外と割安に感じられるものもあります。
あの高級車がこんな値段で買えるの?とビックリされることもきっとあるはずです。
■SUVクラス
・ポルシェ マカン
輸入車メーカーは、多くのメーカーがSUVに力を入れています。
そんな、SUVクラスでおすすめの一台は、ポルシェ・マカンです。
え!?ポルシェなんて手が届かない!と思われる方もいらっしゃると思います。 しかし、マカンの2リッター直4ターボエンジンを搭載したモデルは、685万円です。 この価格ですと、レクサスのRXとほぼ同じ値段になります。
2リッターターボといえども、252馬力を発生するハイパワーなエンジンで、スタートから時速100kmに達する加速が6.7秒となかなかの加速を見せます。
ポルシェのマカンなら、売却したときにも高額で売却できること間違いなしです。
・シトロエン C4カクタス
もう一台、オススメのSUVを紹介させてください。
それは、シトロエン・C4カクタスです。
カクタスは、英語で「さぼてん」の意味を持ちますが、C4カクタスの特徴はその外見からして普通ではない印象を見る者に与えてくれます。
一番目立つのはドアの部分に取り付けられた板チョコのようにも見えるクッション材の「エアバンパー」です。
ポリエチレン製のクッション材でドアの多くの面積が覆われているので、駐車時にドアをぶつけられたとしても問題なし。
そして、デザインのポイントにもなっているという、いかにもフランス車らしいおしゃれさがポイントです。
室内も、ベンチシートになっていたり、室内をシンプルにするためにシフトレバーの代わりにボタンでシフトを操作するようになっていたりと遊びごごろ満載です。
カクタスは、昨年200台限定で国内で販売されましたが、全世界では11万台以上を販売している人気車で、一説によると世界で売れ過ぎで日本に回す分がないという話もある程の人気なんです。
値段も、昨年の限定車で240万円程度と、国産車と比べても決して高くない値段で販売されていました。
2017年はカクタスが、正規輸入されることを期待したいものです。
・フォルクスワーゲン ティグアン
最後に、2017年1月に発表された、フォルクスワーゲンの中型SUVである新型のティグアンもご紹介します。
新型のティグアンは、フォルクスワーゲンお得意の1.4リッターダウンサイジングターボとDCT(デュアルクラッチトランスミッション)を搭載しています。
新型の特徴は、前のモデルと比べてボディーがひとまわり大きくなったことです。
エクステリアのデザインも、直線基調でSUVらしい立派な外見となっています。
また、上級グレードではアウディでも採用されている12インチのフル液晶のメータパネルが装備され、スマートフォンとの連携も強化されています。
ティグアンは360万円から購入できるので、トヨタハリアーのハイブリッドモデルと、同じか少し安い価格に設定されています。
■コンパクトカー
・ルノー トゥインゴ
コンパクトカーで、2017年おすすめなのは、ルノー・トゥインゴです。
1月にはMTの「ゼン」も追加され、今後、ホットモデルのトゥインゴGTが追加されることが期待されます。
トゥインゴの特徴は何と言ってもRR(リヤエンジン・リヤ駆動)なところです。
RRの市販車といえば、他にはポルシェの911ぐらいしかないという珍しい駆動方式を採用しています。
もちろん、ちゃんとRRのメリットはあります。 それは、フロントにエンジンがないためにステアリングの切れる角度を大きくすることができるということです。 ステアリングの切れ角が大きいので、小回りがよく効き、下手をすると軽自動車よりも小回りが効くとか効かないとか…。
・メルセデス スマート
そして、実はトゥインゴには兄弟がいるんです。 それは、メルセデスのスマートです。
メルセデスのスマートは、もともと小さいボディが売りの車でしたが、新型からトゥインゴとシャーシを共有することになりました。
筆者個人的には、値段的にも(安いという意味で)デザイン的にもルノー・トゥインゴの勝ちだと思っています。
■ホットハッチ
欧州車といえば、ホットハッチといわれる、走りの良いハッチバックが一つのクラスを作っています。
2017年のハッチバックの目玉は2台あります。
・ホンダ シビックTYPE R
1台は、ホンダ・シビックTYPE Rです。 シビックTYPE Rは、2016年に台数限定で輸入されましたが、実はモデル末期でした。
2017年に欧州のシビックはモデルチェンジされ、同時にTYPE Rも導入されることが決定しています。
シビックといえば元々は国産車ですが、いまやシビックは海外で生産・販売されることがほとんどで、たまにホンダが逆輸入(?)するので、ある意味輸入車といっても良いと思います。
先代のシビックTYPE Rは一時期ニュルブルクリンクでFF車最速の称号を持っていましたが、新しいTYPE Rにも期待ができます。
日本のホンダファンとしては、是非とも次のTYPE Rはカタログモデルになってほしいとホンダに熱望したいです。
・ルノー メガーヌRS
そして、もう一台はルノー・メガーヌRSです。
メガーヌRSは、シビックTYPE R同様にニュルブルクリンクでのFF車最速の称号を持っていました。
新型は、2017年に発売されると噂されており、2リッターターボで300馬力、4輪駆動でMTは廃止されてDCTのみになると言われています(対するシビックはMTのみという噂)。
いずれにせよ2017年も欧州車のハッチバックモデルは目が離せません。
■輸入車はディーゼルモデルが目白おし
車のカテゴリーとは異なりますが、輸入車は今年もディーゼルエンジンを搭載したモデルが注目です。
プジョー・シトロエンもディーゼルモデルを導入しはじめましたし、ジャガー、マセラッティといった高級ブランドもディーゼルエンジンのラインナップを日本で展開しています。
フォルクスワーゲンとアウディだけは、フォルクスワーゲン社がアメリカでおこした排ガスの不正ソフトの問題で、日本にはディーゼルエンジンを搭載したモデルを輸入していません。
国産車では、ほぼ唯一マツダだけが頑張っていると言ってもよいディーゼルエンジンですが、輸入車では多くのモデルでディーゼルエンジンを選択することができます。
ディーゼルエンジンが気になる方は、輸入車を検討されるのも良いかもしれませんね。
■まとめ
このように、輸入車には国産車にない雰囲気を持った車が、意外と安い値段で日本に導入されています。
今年、車を買い替えようとお考えの方は、輸入車も考えてみてはどうでしょうか。
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