自動車のパーツの中で、クリーニングしづらいパーツトップクラスに位置するのが【シート】になります。
毎日の乗り降りによってシートの奥深くに積もり積もった埃など、そう簡単には取り除くことはできません。
これは、たとえプロのメカニックであったとしても容易いことではありません。
私がこれまで携わってきた自動車のルームクリーニングに施してきたテクニックを、このページでだけコッソリ公開させていただきたいと思います。
今回の【シートのクリーニングの極意】は必見です。
誰も教えてくれないプロメカニックのテクニックを、今あなたのお手元に。
1.なかなか掃除しづらいシート
ルームクリーニングをするさいに、絶対に必要となるのが掃除機です。
よくコードレスタイプの掃除機を使用される方がいらっしゃいますが、稼働時間が不利なことから私達プロメカニックは作業時には使用しません。
どんなに身動きの邪魔になったとしても、通常のコンセント式の掃除機を使用することで、作業途中で吸引力が低下してしまったりバッテリー切れで作業が進まなくなるという事態を避けることができるのです。
しかし、どんなに掃除機で頑張ってみたところで、完璧に綺麗にしていくことはできません。
では、私たちプロメカニックはどのようにシートをクリーニングしていくのでしょう。
2.シートクリーニングに必要なアイテム
上でも挙げた通り掃除機は必須アイテムとなります。
今回は、この掃除機に合わせて使用するサブアイテムが重要なキーポイントとなります。
そのサブアイテムというのが【重曹】です。
シートクリーニングには、重曹は必要不可欠の最強パートナーになります。
ご家庭のカーペットのセルフクリーニングなどにも使用されますが、自動車のルームクリーニングにも同様に使用することができます。
さらに用意しておきたいのが【スプレーボトル・霧吹き】です。
使用方法については、次の決めポイントで詳しくご説明したいと思います。
この2つのサブアイテムを使用することで、とてもクリーニングしづらいシートを清潔に保つことができるのです。
3.シートクリーニングの決めポイント
シートのクリーニングで一番手間取るのが埃対策です。
どんなに表面に付着している埃を取り除くことができたとしても、少し叩けばまた舞い上がってしまいます。
超強力な掃除機を使用したとしても、全てを取り除くことは現実的に不可能です。
これは、プロメカニックであっても同じことです。
では、埃は取り除けないということなのでしょうか。
残念ながら答えはYESです。
完全なる埃の除去は、どんなに腕の良いクリーニング業者であっても無理です。
そこで必要となるのが抑止です。
シートの奥底へと侵入していく埃をできる限り抑止することで、今後のシートの清潔状態を維持することに力を傾けます。
掃除機で表面に付着した埃を除去した後、サブアイテムの重曹とスプレーボトルをうまく使うことで対策をしていくのがプロの仕事です。
重曹は2通りの使い方をします。
1つは粉状で散布する方法、もう1つは水に溶かして散布する方法です。
粉状の重曹はそのままの形ですが、水に溶かした重曹はスプレーボトルに入れて使用します。
ポイントは【4行程】行うことです。
第1行程
最初はスプレーボトルに入れた重曹水を、シートの表面が軽く湿るようにまんべんなく吹きかけます。
表面に残っている埃と、シートに入り込んでいる埃をいったん定着させるための行程です。
重曹水を吹きかけすぎたとしても、これ自体に脱臭効果があるため問題ありません。
もし吹きかけ過ぎた場合は、エアコンを使用して乾燥を促しましょう。
第2行程
次に、粉状の重曹を適当に散布します。 シート全体に重曹を付着させたいところですが、刷毛を使用してシートにまんべんなく付着させるような手間をかける必要はありません。
手で軽く撫でつければ広がりますので、シート全体をある程度触っておきましょう。