【新車購入】ホワイトパールはなぜ値段が高いの?塗装の種類について分かりやすく解説! | カーライフマガジン

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自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

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ボディーカラーの中でも人気の高い「ホワイトパール」ですが、他の塗装色と比べて値段が高いことを不思議に思ったことはありませんか?

そこで、今回は塗装の種類について解説しながら、ホワイトパールのような特別塗装色が、なぜ値段が高くなってしまうのか説明したいと思います。

塗装の種類について

ボディーカラーを選ぶときに、色の違いだけでなく塗装の種類にまで注目している人は少ないかもしれません。
塗装には「ソリッド」「メタリック」「パール」の大きく3種類に分けることができます。

ソリッドとは、黒、白、赤といった単色の塗料を使ったもので、最もシンプルな塗装です。

メタリックやパールというのは、ソリッド塗装の中に光輝性の粒子を混ぜることで、ソリッドよりもキラキラと輝くボディーカラーになります。

メタリックとパールでは、混ぜる粒子が異なるので、印象も少し違ってきます。

メタリック塗装では、アルミ片を混ぜることで、光の反射が複雑になることで見る角度によってボディーカラーの表情が変わります。

パール塗装では、アルミ片ではなく雲母(マイカ)を混ぜているので、マイカ塗装と呼ばれることもあります。 メタリック塗装の輝きとは違う独特の輝きを持っています。

「パール」の名に相応しい真珠のような美しい輝きを生み出します。

塗装の種類で印象が大きく変わる?

同じ系統のボディーカラーでも塗装の種類が違うと、受ける印象が大きく異なります。
例えば、ホワイトパールは高級感のあるイメージが強いですが、同じホワイトでもソリッド塗装になると印象が大きく変わります。

ソリッド塗装のホワイトは、軽トラックの白色をイメージしてみると分かりやすいと思います。
このように同じホワイト系のカラーでも塗装の種類が異なるだけで印象がガラッと変わることがあります。

ただし、ソリッド塗装が必ず安っぽく見えるわけではありません。
ソリッド塗装は、光輝性粒子を混ぜない分、色そのものの発色に優れているので、レッド、ブルー、イエローといった原色系のカラーとも相性が良いです。
スポーティーな車種を選ぶときは、メタリックやパール塗装よりもソリッド塗装のボディーカラーの方がしっくりくることもあります。

また、ソリッドの光沢はキラキラと光を反射させるものではなく、艶のある光沢になります。
そのため、ソリッド塗装のブラックは重厚感を引き出してくれるので、より高級感のある仕上がりになります

ホワイトパール塗装の価格が高い理由とは?

ホワイトパールを始め、パール塗装のボディーカラーは特別塗装色としてメーカーオプション扱いになっていることも多く、他のボディーカラーよりも価格が数万円も高くなっています。
価格が高くなってしまう理由は、実は塗装の種類ではなく、2コートと3コートの違いにあります

車のボディーは複数の層で出来ている

車の塗装とは、実はいくつかの層によってでき上がってきます。 ボディー本体の鋼板の上には、防錆塗料や下地用の塗装があり、その上にカラーの塗装が塗られています。

このような状態の塗装を「1コート」と言います。

乗用車の塗装は基本的には「2コート」です。
2コートは、ソリッド、メタリック、パールといったカラーの塗料の上に「クリヤー」と呼ばれる塗料が塗られています。

クリヤー塗装を上塗りするのには、いくつかの意味があります。
メタリックやパールといった塗装は、塗料に金属片を混ぜているので、クリヤーでコーティングしないとサビてしまいます。

また、メタリックやパール塗装はそのままでは、光輝性の粒子によって塗装の表面がザラザラになっています。
クリヤー塗装で表面を滑らかにすることで、光沢を高めることができます。

メタリックやパールは、上にクリヤー塗装を上塗りすることを前提に作られた塗料ですが、ソリッドは本来クリヤー塗装をする必要はありません。
そのため、トラックや商用車などの塗装は、ソリッド塗装にクリヤーが施されていない1コートのタイプが多いです。

しかし、乗用車では耐久性や光沢性を上げるためにソリッド塗装でもクリヤーを上塗りしている車種が増えています。

特別塗装色の3コートとは?

そして、オプション扱いとなっている「特別塗装色」は、2コートではなく「3コート」になっています。
3コートとは、少し特別なパール塗装のことです。

パール塗装の全てが3コートというわけではなく、2コートのものもあります。
2コートのパール塗装は、ソリッドに雲母を混ぜたパール塗装にクリヤーをコーティングしたものです。

3コートでは、雲母をソリッド塗料に混ぜるのではなく、パール塗装として独立した層が作られています。
つまり3コートとは、「ソリッド塗装」→「パール塗装」→「クリヤー」という3つの層によって出来ています

パール塗装に含まれている雲母は、ソリッド塗装に使われている顔料よりも重たいので、ソリッドの塗料に混ぜても雲母が沈んでしまい、パール特有の輝きが損なわれてしまうことがあります。
そこで、ソリッド塗装とパール塗装を分けることで、パール特有の輝きを最大限に引き出すことが可能になりました。

このように3コートでは、2コートの塗装よりも工程が1つ多いので、他のボディーカラーよりも高い値段設定がされているのです。

値段が高いだけじゃない!ホワイトパールのメリットとは?

中身は同じ車なのに、ボディーカラーが違うだけで値段が数万円も高くなってしまうのは、大きなデメリットに感じると思います。
しかし、ホワイトパールだからこそのメリットもあるんです。

ホワイトパールのメリットは次の2つです。

特殊なクリヤーコーティング

ホワイトパールのような特別塗装色には、最後に上塗りされるクリヤーが他の車種よりも上等なものが使われていることがあります。
例えば日産の「ブリリアントホワイトパール」では「スクラッチシールド」と呼ばれるクリヤーコーティングがされています。

スクラッチシールドとは、軽い線傷や擦り傷であれば、熱の力によって傷が自然と修復されるという優れものです。
ただし、爪がひっかかる程度の深さの傷は修復されない可能性があります。

リセールバリューが高い

ホワイトパールは人気のあるボディーカラーなので、車を売却するときにプラス査定されることが多いです。
ホワイトパールの車を売却するときは、ディーラーに下取りに出すよりも買い取り専門業者の方が人気色であることを高く評価してくれる傾向にあるのでおすすめです。
購入するときに他のボディーカラーよりも値段は高いですが、車を手放すときに取り返すことが十分にできるので、価格のデメリットは実際にはほとんどありません。

買い取りでより高い査定額を引き出すには、こちらの記事が参考になるのでおすすめです。

ホワイトパールには値段に見合った魅力があった!

ホワイトパールは、他のボディーカラーよりも値段が高いにも関わらず、非常に人気があるのは、その独特な輝きに魅力を感じる人が多いからだと思います。
特別塗装色のホワイトパールは、3コートという手間をかけていることで、まるで本物の真珠のような輝きを生み出しています。

また、特殊なクリヤーコーティングやリセールバリューの高さなど、ホワイトパールだからこそのメリットもあるので、値段が高いことがネックだという人は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

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