自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」
コンパクトカーからスポーツカー、福祉車両まで、ハイブリッドに対応した車種が揃っているホンダ車の中でも特に人気なのがフィットです。
コンパクトカーでありながら5人乗りができ、普通車に負けないパワフルな走りが可能です。
ロングランヒットを続けているフィット自体、長い時間をかけて完成度を高めている自動車です。
ハイブリットの設定もありますが、ガソリン車でも充分満足できる仕上がりになっています。
地球温暖化が進む中で、これからの環境保全のことを考えるとハイブリッドが良いのか…。
もし、あなたがハイブリッドの良さを知れば、メリットの多さに即決してしまうかもしれません。
しかし、その前にハイブリッドカーに潜んでいるデメリットを把握しておくことも大切です。
今回はそんなフィット ハイブリットのメリット・デメリットをガソリン車と比較していきます。
1.ガソリン車とハイブリッドの違い
同じフィットでもガソリン車とハイブリッドでは何が違うのか、見た目には分からなくとも大きな違いとなっているのが重さです。
➢ガソリン車 970㎏
➢ハイブリッド車 1,080㎏
ガソリンとハイブリッドでは構造や搭載している装備が違います。
ハイブリッド車には、リチウムイオンバッテリーが積まれるので当然その分だけ重くなります。
それに伴い、最小回転半径もハイブリッドの方が僅かに広くなっています。
とはいうものの、フィット自体元々小回りの利くコンパクトカーなので、この部分についてはほぼ影響は感じられないレベルでの仕上がりとなっています。
一目で分かる細かな部分での仕様違いを挙げるのであればテールランプの配色違いでしょうか。
更に、ハイブリッド車にはサイドとリアに専用エンブレムがあります。
2.ガソリン車よりもハイブリッドを選ぶメリット
➢地球に優しい ➢低コスト
➢国からの補助あり
ハイブリッドといえばエコ。
ガソリンを使わないので、温暖化を助長するCO2の排出をカットできます。
それだけでなく、排気ガスによって大気汚染の原因を作り出すため、ハイブリッドにすることで大気環境への影響も少なくすることができます。
1台の出す排出ガスなんてたかが知れているというのはもちろんそうですが、みんなが同じような意識で取り組めば世界だって変えられる。
そう、チリツモです。
また、維持費がガソリン車よりも安く済むことも評価されているポイント。
月々のガソリン代も節約できます。
ハイブリッドになれば、ガソリン代の価格の変動に一喜一憂して振り回されることも大幅に減ります。
2018年の夏~秋にかけてガソリン価格の高騰が話題になりました。
特に価格が高めに設定されている高速のSAではハイオク価格が185円なんて場所も見かけたほどです。
そんなガソリン価格の影響をあまり受けずにすむというのは、ある意味優越感かもしれませんよ。
ここがデメリット
ハイブリッド車の導入コストは、システムや装備が追加されてしまう分どうしてもガソリン車よりも高くなってしまいます。
本体価格だけみるとおよそ50万〜100万円の価格差があり、ガソリン車に即決してしまいたくなるほどです。
しかし、上述のガソリン代もそうですし、維持するというロングスパンで考えてみると、ガソリン車よりもハイブリッドの方が最終的には低コストだったというケースも多いです。
新規自動車導入に関しては、車体価格と維持費とのトータルで考えておかなければ損をすることもありますので、目先の数字に惑わされないようにしましょう。
★しかしデメリットをカバーする制度があるのを忘れてはならない
導入コストが高いハイブリッド車も、国からの補助金を受けることができます。
この補助金によって、実質出ていくお金はガソリン車を購入するのと変わらないくらいになります。
国だけでなく自治体からも補助が出ているところもあるので、ハイブリッド車導入が二重で嬉しいなんてこともありえます。
あなたの住む土地の自治体の行なっている補助を確認してみましょう。
3.ホンダでハイブリッドを選ぶメリット
では、ハイブリッドの中でもホンダ車を選ぶメリットを考えてみましょう。
➢トップクラスの低燃費 ➢圧倒的な走り
➢エコアシスト
声を大にして伝えたいのは
ホンダのハイブリッド車はクラストップレベルの低燃費を誇っているということです。
それを実現しているのがSPORT HYBRID i-DCDハイブリッドシステムです。
より少ない燃料で大きなパワーを引き出すアトキンソンサイクルを駆使し、1.5L i-VTECエンジンに高出力モーターを組み合わせています。
これによって圧倒的な低燃費とパワフルさを両立することに成功させたのです。
フィットの軽量かつ高剛性のボディーと相乗効果を生み出し、かつてない加速感を楽しむことができます。
37.2km/Lという驚異の低燃費を可能としたこのハイブリッドシステムは、ホンダだからこそなすことができた業。
SPORT HYBRID i-DCDは走行状況に応じて
❖EVドライブモード ❖ハイブリッドドライブモード
❖エンジンドライブモード
の3つの走行モードを使い分けることが可能なのですが、走行中最も効率の良いモードを選択してくれるので、この低燃費が実現できたというわけなのです。
そう、かなり賢いシステムです。
➢圧倒的な走り
ホンダのもう1つ高評価なポイントは
低燃費なのに圧倒的な走りができるというところ。
他メーカーの車は
- 燃費が良い代わりに走りが弱い
- パワフルであるが燃費が悪い
といった感じで、燃費とパワフルな走りはトレードオフ関係にあるのが普通です。
しかし、ホンダはどちらをも両立し、ストレスフリーな走りを実現しているのです。
遠出をしてビューンと走りたい時も、街中でストップ&ゴーを繰り返す時も、ハイブリッドだからこそ上手に対応ができ、低燃費と走りの両立ができる。
ホンダのハイブリッド車の褒め讃えるべきポイントです。
➢エコアシスト
ホンダ車に乗っている人が口々に絶賛しているのがエコアシストです。
停車時に自動でエンジンをストップさせ、燃料消費と排出ガスを抑えてくれます。
アイドリングストップが一時期話題になっていましたが、ホンダは停車時にも抜かりなくエコです。
また、運転中にエコ運転になるほど色が変わってお知らせをしてくれるコーチング機能も搭載されています。
この機能のおかげで、自分がどれだけエコに貢献できたかが一目瞭然、可視化されます。
乗る人の環境への意識さえ向上させてしまう車を作るなんて、ホンダの技術の凄さが伺えますよね。
4.ハイブリッド車を選ぶデメリット
➢高速燃費は変わらない
➢歩行者に気付かれない
購入価格が高いことをデメリットに挙げましたが、使用頻度によってはハイブリッド車を買っても良さが発揮されないことがあります。
例えば、高速燃費はガソリン車もハイブリッド車も大きな違いがありません。
高速道路を主に利用する人にとって、燃費の良さを実感できないのがデメリットです。
ハイブリッド車は高速走行が必要な場合はパワーのあるガソリンに切り替わるからです。
これによりガソリン代があまりかからないので経済的というポイントが打ち消されてしまいます。
高速道路を主に利用する人にとっては、ガソリンを使う時間が長くなってしまい経済的とはいえなくなるからです。
また、エンジン音がなく静かなので、住宅街では、歩行者に気付いてもらえないこともあります。
細い道を歩いていて、後ろから徐行してきたハイブリッド車が静かすぎて全く気づかなかった!という話を聞く機会が最近増えました。
乗っている側からするとクラクションを鳴らすほどのことでもないし、驚かせるのも忍びない…。
歩行者にとって存在感が薄いのはハイブリッド車の静かというメリットが裏目に出てしまうなんとももどかしい瞬間でもあります。
まとめ 付加価値を見るならフィット ハイブリッド!
フィット ハイブリッドを導入したいと考えているあなたに一言でアドバイスをするのであれば、高速道路を多く利用する場合以外はハイブリッド車にして損はないということです。
しかし、フィットの場合ガソリン車でもトップクラスの低燃費自動車なので、使用する期間によってはハイブリッド車の導入がロスとなってしまう場合があることも考えておかねばなりません。
その自動車を導入してから手放すまでのスパンをしっかりとシミュレーションして、今あなたが導入すべきなのがハイブリッド車なのか、ガソリン車なのかを検討するようにしましょう。
ハイブリッド車を導入するのであれば、補助金制度も上手く活用して自動車ライフを豊かなものにグレードアップすることもできます。
しっかりとあなた自身のライフパターンをシミュレーションしてみてください。
■こちらの記事も合わせてどうぞ!!■
クルマに関する豆知識や旬な情報をお伝えする「クルマの基礎知識」