自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」
年々新しい車が次々と生産されています。
店員さんに「こちらがオススメですよ」といわれても、何を中心に選んだら良いのか。
購入するからには失敗や後悔はしたくありません。
今回は、たくさんある車の中でもハイブリッド軽自動車とハイブリッドコンパクトカーについて着目していきます。
•各車両の特徴 •メリットやデメリット
•次買い替える車に繋げやすい車両はどっちなのか
この3つについて迫っていきます。
1.そもそもハイブリッドって?
小さいながらもしっかりとした機能を持ち合わせるエコカーで、電気モーターとエンジンで稼働します。
ハイブリッドコンパクトカー、つまり文字通り小さめのエコカーなわけですが、日本はとくにハイブリッドカーが普及しているのです!
トヨタのプリウスなんかがいい例です!
ちなみに、ハイブリッドカーのハイブリッドとは2つの物を掛け合わせるという意味になります。
車載機に2つの動力を積んでいることから、ハイブリッドカーと呼ばれるようになりました。
2.各車両の特徴
軽自動車には軽自動車の利点があり、コンパクトカーにはコンパクトカーの良さというものがあります。
車好きからしてみれば「違いに大きな差が生まれるもの」と考える方もいますし「正直車はどれも同じに見える…」という方もいます。
どちらのタイプであっても、長期間車に乗っていると劣化してきます。
故障が気になると買い替えも考えるはず。
それを見越してハイブリッド軽自動車とハイブリッドコンパクトカーどちらの方が次に繋げやすいと考えますか?
まずは、各々の特徴を確認していきます。
❖ハイブリッド軽自動車の特徴
ハイブリッドカーという言葉は世に広まっているものの、実際ハイブリッドで軽自動車を販売しているのはスズキのみ。
一概にハイブリッドカーといっても、ハイブリッドカーは2種類あります。
それぞれ確認していきます。
•モーターだけで走行が可能な車
•モーターでエンジンをアシストする車
まずはモーターだけで走行が可能な車から。
今まであったSエネチャージの強化を行い、モーターだけでクリープ走行を可能にしたのがまず1つ目。
次に、新しく採用されたのが以下の2つであり、今までのSエネチャージとの違いです。
•モーター機能付きの発電機ISGを搭載
•容量が増えたリチウムイオンバッテリー
今までのSエネチャージはエネチャージと呼ばれていて、エアコンやオーディオの電力を供給して、車の燃費に当てていたに過ぎませんでした。
それが、エンジンのアシストをするようになったことで、軽自動車のハイブリッドカーに生まれ変わったのです。
今までのSエネチャージの利点といえば、実用性が良く省エネチャージだということ。
従来のSエネチャージの良さを残したまま、アシスト機能とクリープ走行時間が伸びたという訳です。
2013年までは、ハイブリッド軽自動車の販売は0に等しいものでした。
それが2015年になった頃急激に販売台数が伸びていき、2年で売り上げ台数18万台を突破したのです!
今後も様々な形で生産されていくはずですので、見逃せませんね!
次にモーターでエンジンアシストが可能な車です。
モーター走行が可能な車にも、もちろんSエネチャージは搭載されています。
今まではモーターの他に、発電するにもガソリンを費やしていました。
燃費が悪く、もっと軽くできないものかと試行錯誤をした結果モーターだけで走行が可能になったのです。
減速する時ってエネルギーをかなり消費します。
オルタネーターで発電したエネルギーを回収し、鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーにエネルギーを充電するように改良しました。
蓄えたエネルギーを車に搭載されているエアコンやオーディオ、更にはメーターに利用されるようにすることで、発電に回していたガソリンの利用料を少なくしています。
通常モーターでエンジンを動かす場合、歯車を噛み合わせるためにキュルキュルとした嫌な音がしていました。
ですが、ISGというモーター能付き発電機のおかげで、静かな音でエンジンをかけることができるようになりました。
❖ハイブリッドコンパクトカーの特徴
ハイブリッド軽自動車とだいたい同じなのですが、名前にもある通りサイズは非常にコンパクトなのが特徴です。
カローラ系のハッチバック(カローラルミオンやブレイド)がハイブリッドコンパクトカーと呼ばれています。
軽自動車と比べると、エンジン面でパワーとトルクに優れています。
コンパクトなのにも関わらず、高速走行にも向いているため、一般的な軽自動車と比べても劣ることはありません。
ただし、唯一欠点があるとするなら、税金面や車両価格がちょっとだけ割高であるという事。
大して大きな差ではないが、積み重なると結構な額になるのは仕方ない事と割り切っている人がほとんどです。
3.ハイブリッド車のメリット
燃費が良かったり音が静かだったりと、結構人気のあるハイブリッドカー。
はたしてハイブリッドユーザーは、具体的にハイブリッドカーのどこに惚れて利用しているのでしょうか?
❏燃費の良さ
やはり外せない問題でしょう。
燃費が悪いとなると、その分ガソリンスタンドに寄る回数も多くなるということ。
以下にカローラアクシオ(新車)を購入して、尚かつ走行距離10万km走るという流れを計算してみました。
ちなみに、計算式の内訳以下です。
•ガソリン代 111.9円/L※年月を重ねる毎にガソリン代は変動する
•カローラアクシオの実燃費 15.7km/L
•カローラアクシオ(ハイブリッド)の実燃費 23.3km/L
(10万km(走行距離)÷ 15.7km/L × 11.9円/L)-10万km ÷ 23.3km/L × 11.9円/L = 232, 000円
計算式の通り、10万kmの走行で232, 000円もハイブリッド車の方が安くなるという事がわかりました。
安くて長期間乗れる車の方が良いですよね。
何度もガソリンスタンドに寄るのも面倒ですし、何より費用が馬鹿になりません。
❏減税できる
ハイブリッド車だって、他の車と同じで税金が掛かります。
ガソリン車に比べて数十万円ほど購入額は高いものの、エコカーその分減税対象車となっています。
購入価格はメーカーが希望している価格よりもかなり安く購入できるのも魅力の1つ。
•購入時の価格
•購入して初回車検時での、減税額
これら2つを合わせた減税額の差は、車載によって異なりますが、大体5万円弱くらいです。
❏環境に優しく、静か
ハイブリッドカーは排気ガスの出量がかなり少ないです。
今までエンジンをふかして稼働させていたために、騒音トラブルや匂いが問題視されていました。
それが今では、ハイブリッドという名で懸念されていた事がなかった事になり、夜でも車を走らせることが可能です。
まとめ ハイブリッド車である限り好みの問題
タイトルでばっさり行ってしまいましたが、はっきり言って好みの問題でしょう。
ハイブリッドと名の付く車である限り、機能性としてはほとんど同じです。
軽自動車か、あるいはコンパクトサイズの車か。
次に繋げやすいのはどちらか?と問われれば、ご自身の環境に寄ります。
家庭を持っていて、今後子供が生まれたりして人数が増えるのであればハイブリッドコンパクトカー。
人数が少なかったり、駐車スペースが限られているというのであればハイブリッド軽自動車がオススメです。
あなたの環境に合ったベストな1台を見つけてください。
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