話題のセレナ e-Powerを観察してみた! | カーライフマガジン

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自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

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販売台数が好調で話題になっているセレナe-POWER

誰もがその走りに驚きます。

実際に私もセレナe-POWERを知れば知るほど、その魅力に引き込まれてしまいました。

今や電気自動車も当たり前になりつつありますが、自動車に詳しくなければイメージしづらく、不安な点は多いです。

 •燃費は他車と一緒なのか?
 •充電はどうしたらいいのか?

セレナe-POWERを徹底解剖していきます。

1.e-POWERとは

電気自動車なのに外部からの電力で充電がいらず、ガソリンを給油して走行する自動車です。

ガソリンでエンジンを回し、そのエネルギーを使って発電します。

その発電でバッテリーを充電し、モーターを動かして走行できる仕組みです。

電気自動車は乗車距離によっては充電が途中でなくなってしまう恐れがあります。

戸建に住んでいて充電器工事ができればいいですが、賃貸住みの人は充電設備に行かないと充電ができず何かと不便がつきものです。

地域によっては、充電設備も少ないところもあるので、面倒がかかって車に乗る事自体が億劫になってしまいます。

しかし、そんな面倒を払拭してくれるのがこのe-POWER。

充電設備やバッテリー残高を気にする事なく、今まで同様ガソリン給油で電気自動車に乗る事ができます。

電気自動車の普及には、この開発はなくてはならないものになったと私は思います。

2.電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)の違い

どちらも似て非なる自動車の仕組みですが、違いは歴然です。

両者の違いを簡単にいうと、どのような駆動方式で自動車が走行するかにあります。

電気自動車

 Electric Vehicle(電気の車両)を略してEVといいます。
 仕組みは、電力から蓄電してモーター走行させています。
 通常のEVにはエンジンがないので排気ガスも出ません

ハイブリッド車=Hybrid Vehicle(ハイブリッドの車両)を略してHVといいます。

仕組みは、モーターとエンジンと両方をうまく使って駆動しています。

ハイブリッド方式には3種類あります。

 •エンジンが主体でモーターは補助的な役割のパラレル方式  •エンジンとモーターの動力を環境によって使い分けるシリーズ・パラレル方式

 •エンジンは発電機専用として搭載され、モーターで駆動するシリーズ式ハイブリッド。

実は、セレナはこのシリーズ式ハイブリッドに当てはまります。

ここを混同している方はものすごく多いです。

さらにはEVと勘違いしている人も多いのですが、厳密に種類分けすればセレナはHVになります。

しかし、走行はモーターのみを使用し、機動系もほぼEVに変わらないのでイメージしやすく電気自動車として日産は売り込んでいる訳です。

消費者が新しい電気自動車を求めている、ともいえます。

3.セレナe-POWERの気になるポイント

押さえておきたいセレナe-POWERの疑問や一押しポイント4つをまとめました。

•ガソリン車と燃費を比較

ガソリン給油のセレナe-POWERですが、燃費はどれくらいなのか詳しく見ていきます。

いくら充電の手間がなくて楽といえども、維持費がかかったり、ガソリン車と同じではハイブリッドの意味がありません

カタログ記載の燃費はJC08モードで26.2km/Lです。

ライバル車でもあるステップワゴンやヴォクシーと比較すると、セレナe-POWERの方が2〜3kmは長く走れます。

セレナe-POWERの燃料タンクは55リットル

いっぱいに給油すると最低でも110〜165km長く走行できる計算です。

これだけ走行できれば関東一円好きな場所へ行けます。

ただ、JC08モードはあくまで燃費を最高の条件で計測しているので、街乗りした時とは必ずズレが発生するのです。

実際に街に出て運転すれば、いい条件下で装測定しているカタログ記載数値から大幅に下がるのは仕方ない事です。

しかし、7人乗りのミニバンクラスの実燃費はトップクラスになります。

気になるライバル車のステップワゴンはというと、16.2km/Lです。

正直ほとんど変わりませんが自動運転のプロパイロットや駐車サポートなどの安全装備が搭載されている事を考えればセレナe-POWERの方が優位な結果だといえます。

•車内の静粛性が高い

モーターで走る自動車は共通していえる事ですが、車内はとにかく静かです。

エンジンはリーフと同じ大きさのものを積んでますが、リーフではエンジン音が気になるという課題がありました。

EV系の自動車を購入する人は静粛性は特に求める傾向にあります。

解決策は、回転数を300以上さげる事で、エンジン停止時と始動時の差を極力減らし、ショックを和らげる事で課題をクリアしたのです。

それにより、エンジン音は普通に運転する分にはほとんど気になりません。

「エンジン音が気にならなくなると、外の音がかえって気になり出すのではないか?」と言う人もいます。

エンジン音をクリアした後は、車内の静粛性の為に25ヶ所もの遮音装備を施しています。

セレナ e-POWERが特に強化したのは、風切り音とロードノイズカットです。

そのために16ヶ所も遮音材や吸音材を追加したり、厚みをもたせるなど、日産の工夫や技術が惜しみなく使われています。

例えばフロントガラスですが、ただの一枚ガラスではなく、2枚のガラスを合わせるようにできています。

2枚のガラスの間には、高級車で使用される遮音膜を使用。

走行時の風音を極限までカットしているのです。

他にも、マットを厚くして遮音したり、ダッシュロアの吸音材面積を広げてエンジン音がボディに響かないようにしたりしています。

足回りにさえも遮音材を施していて、リーフの改善点をセレナe-POWERで越えたいという本気度が伺えます。

更には、マナーモードが搭載されており、より一層静かにしたい時にエンジンを回転させないようにする事ができる事も他車との比較ポイントです。

•USB差し込み口が7ヶ所もある

これはスマホ普及の現代では、ささやかではあるが、とても嬉しい配慮です。

座席ごとに設けているので、コードを延長する事もなく、取り合う事もありません

ライバル車のステップワゴンは2個だけなので、これは大きくリードしています。

•バッテリーとエンジンのパワー

セレナe-POWERは静粛性を求めた為、車重1760kgの自動車には通常使用しない1200ccエンジンが積んであります。

そのため、発売当初から「パワー不足ではないか?」と不安の声がありました。

バッテリーがある時は136馬力あるので充分ですが、バッテリーが途中で切れてしまった場合は補助的な役割のエンジンのみで走行しなければなりません

馬力でいうと84馬力のみです。

開発者は、その不安を想定して、高速道路の長い登坂を、エンジンのみで運転しました。

実際には、制限速度の100kmを維持するのに必要な馬力って30くらいです。

セレナe-POWERは、そもそもバッテリーがなくなる状態になる事はありません。

まとめ 魅力溢れるセレナe-POWER

セレナe-POWERの最大の魅力は、その運転のしやすさにあります。

パワーが云々など話題な分だけ、色々いわれますが最終的には乗り心地が良いので、日々の満足度をあげてくれる自動車です。

モーターのみで走行する時の加速力や、アクセルペダルのみで止まれるのは一度運転してみるとやみつきになります。

あなたも是非セレナ e-POWERを手に入れてください。

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