自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」
世界中を走行している自動車をみてください。 ありとあらゆる自動車メーカーの作った自動車が走行しています。
しかし、その本質をみてみるとボディタイプとしては5種類にまで絞ることができます。
【セダン】【クーペ】【ステーションワゴン】【SUV】【ワンボックス】です。
クロスオーバーなどのイレギュラーなタイプが発生していますが、本質的にはSUVです。
では、この5種類の自動車についてとても簡単に特徴説明を綴っていきたいと思います。
1.自動車は利用目的で選びたい
あなたは、どんな目的のために自動車を使用するでしょうか。
通勤のため、レジャーのため、仕事のため、またはその全て、それは人それぞれです。
自動車を使用する方も、自動車を使用しない方も世の中にはたくさんいます。
それでも、自動車に対する予備知識さえあれば、いざ自動車が必要になった場合にも悩まずに選択することができます。
今回は、そんな予備知識を仕入れる場としてこのページをご利用ください。
2.セダンタイプの特徴
セダンタイプの特徴は衝撃吸収性が良いことです。
エンジンルームとトランクルームをしっかりと確保されていることで、追突時の衝撃を車内まで伝えないように作られています。
自動車のスタンダードな形状で、空気抵抗も少なく軽快な走行性能を誇っています。
ドアも4枚あることから、乗り降りに不満を持つことはありません。
衝撃吸収性を良くすることで居住空間はそれほど広くは作ることができず、快適な移動時間を過ごすにはやや狭さを感じることもあります。
乗車空間と積載空間を分離することで、冷暖房の効率はかなり良いです。
3.クーペタイプの特徴
2枚ドアで、フロントシートの居住性を第一に考えられた自動車です。
多くはスポーツカーの括りに分類されるタイプで、リアシートへのアプローチはフロントシートをズラしてのものとなります。
リアシートのない2シーターは、リクライニング機構がフルフラットまで倒れません。
運転性に特化したタイプです。
衝撃吸収性は良いですが、自動車に起きている衝撃を敏感に感知できるようにシートまでをモノコックとして捉えられる設計をされているため、事故にあった場合の衝撃は乗員にモロに伝わります。
4.ステーションワゴンタイプの特徴
セダンタイプの泣き所である積載空間を広く設計された自動車です。
トランクルームまでを居住空間と一体化させることで、積載空間を確保することができましたが、冷暖房の効率は悪くなります。
リアシートのリクライニング機構が若干確保できることで、同乗者の快適性がセダンタイプよりも期待できます。
リアシートを格納することで、フロントシートより後ろを全て積載空間として扱うことができます。
セダンタイプと同じく空気抵抗を抑えた走行性能を確保しつつ、積載性能を両立できる自動車になります。
5.ワンボックスタイプの特徴
いわゆるミニバンと呼ばれる車種はこのカテゴリに入ります。
乗用車の中で、1番乗車定員を確保できる大型自動車です。
それと同時に、乗車定員を減らすことで積載空間を大きく確保できる自動車になります。
一般使用にはとても便利な自動車ですが、そのサイズから空気抵抗や荷重抵抗が大きく、燃費効率は大きな期待は望めません。
ハイブリッド機構を備えたものでも、コンパクトカーの燃料車と同等程度の燃費率ですので、強い不満とまではいかなくとも満足できるレベルとはいいきれません。
駐車スペースに余裕がなければ維持することに余計な出費を必要とします。 立体駐車場も、車高の高さから入れない場合があります。
同じ理由から、地方によっては通れないトンネルもあります。
車内を広く作られているため、冷暖房効率はとても悪いです。
この問題の解消のために、リヤシートにまでエアコンの吹き出し口がある自動車が多いですが、そのためにパワーの強いブロワモーターを採用しているので電気消費率は高めです。
もっとも、どんなネガティブ要素を持っていたとしても、子供がいる世帯には1番オススメしたい自動車です。 チャイルドシートの設置や乗り降りのしやすさは、ワンボックスタイプがどのタイプよりも優れています。
そして、スライドドアの採用をされている自動車であれば、ドアの開閉でとなりの自動車を傷つける心配をしなくて良い自動車です。
6.SUVタイプの特徴
SUVタイプは、とにかく目立つ自動車です。
派手という意味よりも、周囲の自動車の視界に必ず入る自動車という意味です。
見た目通りパワフルで、極力近づきたくない自動車といえるでしょう。
そのため、事故率は比較的少ないです。
各シートの居住性は良さそうに見えますが、リアシートの居住性はセダンタイプと変わりません。
可もなく不可もなくです。
ワンボックスタイプと同じレベルのブロワモーターを採用しているので、冷暖房の効率は期待できます。
積載空間もそれなりに広く作られていますが、車高の高さから必要以上に荷物を持ち上げなければ積み込むことができないのが痛いところです。 乗り降りにも同じことが言えます。
小さな子供はかなり頑張らないと自力で乗り降りすることは難しいです。
駐車スペースには余裕が必要です。
立体駐車場も気をつける必要があります。
7.まとめ あなたのニーズに合った自動車を探そう
あなたがお住まいの地域がどのようなところなのか。 どのようなトラブルが予想されるのかということを、まず把握しておきましょう。
そこから、あなたが選択すべき自動車を、選択すべきではない自動車を見極めていくことが大切です。
あなた自身の趣味で選ぶことも、もちろん構いません。 自動車は、移動するためだけのアイテムではありません。
あなたのモチベーションを高く保つためのアイテムでもあるのです。
仕事、遊び、趣味、あなたがどのように自動車を使いたいのかをしっかり考えた上で、できる限り妥協しないで済む選択をしていきましょう。
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