元プロ査定士が教えるローンが残っている自動車の売却方法 | カーライフマガジン - Car Life Magazine

自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

あなたは今、自動車を売却したいと考えています。
しかし、購入した時のローン返済が済んでいないのでどうしたらいいのかと悩んでいませんか?

このようなユーザーさんはたくさんいます。自動車を使い続ける限り掛かってくるランニングコストはとても高額になってきます。時には、相続してしまった自動車に残債が残っていて困るという場面に出くわすかもしれません。そんな時、自動車ローンの残債をどう対処すれば良いのかと悩みますよね。

そこで、今回はローン未完済の自動車の売却方法を元プロ査定士の私が、あなたにお伝えしたいと思います。

1.自動車は売却したいが、ローンが残っている

自動車ローン未完済の自動車を売却したいと思った時、まずその完済方法を考えるのが一般的です。
自動車ローンが残っている状態では、自動車買い取り業者は買い取りを拒否することが多いです。

しかし、あなたはどうしても自動車を売却したい。では、まず自動車ローン完済を考えましょう。完済方法はどんな方法をとっても構いません。

現金一括返済でも構いませんし、自動車売却でまかなえるのであれば、残債に当てて残りを手元に残すという方法もできます。

相続の場合は保険でカバーできることもありますが、それすらもなかったらあなたが債務者となってしまう可能性もあります。この場合、車検証に書かれている所有者にできるだけ早く連絡を取るようにしましょう。

そして、その後の対応について相談することがベストです。

2.そもそもローンとは

そもそも自動車ローンというものは、自動車を担保として金銭を借りている状態のことを言います。
そのため、車検証の自動車所有者欄にはあなたの名前ではなく、自動車販売業車または自動車ローン会社の社名が入っているはずです。

つまり、ローンが残っている状態のときは【あなたの所有している自動車ではない】ということになります。
あなたは、あくまでも自動車の使用者であって、所有者から自動車を借りているという事実がここに発生しています。

自動車ローン完済の暁には、晴れてあなたの自動車ということになりますが、それまでは他人の自動車に乗っているということになりますので、できるだけ大切に使用することをオススメいたします。自動車販売業者によっては、自動車ローンの金利がとても引き下がっていたりするのでとても便利なものです。車種によっては年利3％以下なんて商品も多くあります。

上手な買い物をしていきましょう。

3.ローンが残っていては自動車は売却できない?

先程も言った通り、あなたは自動車の所有者ではありません。
なので、本来なら自動車を売却したいと考えること自体無理なことのはずです。

しかし、実際ローンが残っている自動車の売却はされています。それは、自動車ローン会社の自動車所有が一時的なものであるという条件が付いているからです。自動車ローン完済後は、速やかに車検証の書き換えが行われます。

自動車買い取り業者に名義変更が行われる際も同じです。

それでは、売却後も自動車ローン残債が残ってしまう場合はどうなるのか。
実は、こんな状態でも売却はできます。

ただし、その後に残っている残債分は支払い続けていかなければなりません。そのため、売却先に制限があります。あなたの自動車を購入した自動車販売店、ここであれば売却はできます。自動車ローン残債から売却額を引かれ、残った金額を残債として繰り越す形になります。この場合、毎月の支払額も見直されます。

大きな金額から小さな金額に変わることで、金利の乗り方が変わるからです。

新たな自動車との入れ替えの場合は、残債あり状態で次の自動車の購入金額に上乗せされた状態で新たな自動車ローンを組むことができます。
そのため、もしかすると金利が下がった状態で自動車を購入することが出来るかも知れないというオマケが付くのを覚えておきましょう。

4.まとめローンが残っていても諦めないで

自動車を売却しようと考えた時、自動車ローンというのはあなたの頭を悩ませる原因になるはずです。まずは、あなたがこれまで支払ってきた返済額分の確認をしてみましょう。そして、残債分がどれだけ残っているのかを把握しましょう

残債分と売却額が同じ、もしくはそれ以上になっていれば何一つか悩む必要はありません。