以前から直列6気筒エンジンが絶滅寸前だと言われて続けきました。
現在、自動車メーカーで直列6気筒エンジンを生産しているのはドイツのBMWだけとなってしまいました。
しかし、直列6気筒エンジン復活の兆しが、近年のダウンサイジングターボなどの高効率なエンジンを作るための技術のなかにあるといいます。
■かつて直列6気筒エンジンはあこがれだった
かつて、直列6気筒エンジンは高級車の証として多くのメーカーが製造していました。
たとえば日産のRBエンジンはスカイラインGT-Rで有名ですし、トヨタのJZエンジンは、マークⅡ、クラウン、スープラなどに採用されました。
輸入車メーカーでは、言わずと知れたBMW以外にもメルセデス・ベンツ、ボルボなど多くのメーカーが直列6気筒エンジンを製造していました。
■直列6気筒エンジンは完全バランスエンジン
直列6気筒エンジンとV型12気筒エンジンは完全バランスエンジンと言われます。
このエンジンの一番大きなメリットは、エンジン回転が非常になめらかで、シルキー6などと呼ばれることがあるほどです。
それは、ガソリンが燃焼室で点火されると爆発が起きますが、それによって振動が発生します。 しかし、直列6気筒エンジンは、その構造上6つのシリンダーの爆発が、振動をお互いに打ち消し合い、非常に振動が少ないのです。
4気筒エンジンなどでは、振動を消す為にバランサーシャフトという重りの様なものを使ったりしますが、直列6気筒エンジンにそんなものは必要ないのです。