車のフロントウィンドウに飛び石キズが!修理でやって良いこと悪いこと | カーライフマガジン

長い間自動車に乗り続けていると、誰しも一度は直面するフロントウィンドウの飛び石キズ

実際問題どうすれば良いのか、しっかりと説明されている場所も知らないというのが本音ではないでしょうか。

今回、このページを見ていただければフロントウィンドウの飛び石キズ対処方法を知っていただけるように私がご説明したいと思います。

1.どの程度のキズまでが修復可能なの?

フロントウィンドウの飛び石キズは、たとえ1cm角以内であっても大きなキズになります。

ここまで大きなキズが入ってしまえば、ほとんどの場合フロントウィンドウ全体が蜘蛛の巣状にヒビ割れてしまうでしょう。

運良くヒビ割れなくても、1cm角は修復不可の範囲になります。

仮に修復したとしても、ちょっとした衝撃や温度変化によってヒビ割れてしまう可能性が大きく、せっかくの作業が無駄になってしまいます。

実質的に修復可能な範囲は3mm角以内深さ1mm以内といったところです。

推奨としては深さ0.5m程度までの極浅いキズまでです。

大きさとキズの距離にもよりますが、キズの距離が近ければ2箇所まで、遠ければ5箇所までが限度です。

特に、フロントウィンドウ中央部は張力が集まっているため、ほんの少しのキズであっても全体に広がりやすいです。

2.応急処置はできるの?

ホームセンターなどでウィンドウ修復キットなどが販売されていますが、ハッキリいってご自身での作業はオススメ致しません。

ウィンドウ交換を前提としていて、もし修復できるならやってみたいという場合は試してみるのも良いでしょう。

しかし、ウィンドウ修復は素人にできる作業ではないということをご理解ください。

ウィンドウ修復とは、外から見た感じが綺麗であったとしてもダメです。

ウィンドウ修復の肝は車内からの視認性です。

キズに付着している細かなガラス粉やゴミやチリ、その全てを除去した状態でキズの奥深くまで溶剤を流し込むことができなければキズは残ります。

なかなか難しい作業です。
ボディー板金やキズ隠しよりも難易度はかなり高いでしょう。

2.飛び石キズに対してやってはいけないことって?

キズに対して絶対にやってはいけないことが、世間一般には意外にも多くやられています。

それは瞬間接着剤による補修です。

ちょっと自動車整備に自信があるユーザーに多いのですが、瞬間接着剤ではウィンドウのキズは補修しきれません。

確かに修復キットの溶剤は瞬間接着剤によく似ています。
しかし、凝固した際の特性に大きな違いがあるのです。

瞬間接着剤は収縮凝固という特性を持っています。
AとBの物質を引き寄せる形で固まるということです。

しかし、ウィンドウ修復のために必要な特性は膨張凝固です。

この2つは似て非なるもので、キズの奥深くに溶剤が入り込めるかどうかという部分で大きな特性差があるのです。

キズの奥深くに溶剤が入り込めないと、溶剤が凝固した際に空気胞としてキズが残ってしまうのです。

引き寄せあって固まる瞬間接着剤では、凝固時にこの空気胞ができてしまいキズが残ります。

さらに、しっかりと修復し直そうとした場合取り去ることもできないので致命的です。
絶対にやめておきましょう。

もう1つやってはいけないことといえば、キズのあるウィンドウに対するお湯での結氷取りでしょう。

そもそもやめておきたいことですが、冬の結氷を取り去るのにお湯をかけるユーザーは多いです。

真新しい時でさえ温度差が生じてフロントウィンドウにダメージを与えてしまうリスクがありますので、キズある時点でコレは致命的です。

下手をすれば一瞬にして蜘蛛の巣状にヒビ割れますのでやめておいた方が良いでしょう。

また、ガラス研磨剤はご法度です。
もしかしたら削り取れるかも?などといった淡い期待は持たないでください。

3.飛び石キズに対してしておきたいことって?

あまり推奨されていませんが、ガラスコーティングをしておくのは個人的にオススメしています。

キズの中にコーティング剤が入り込むことから、キズ補修の専門業者は嫌います。
飛び石キズが入った場合、少しでも早く自分たちに補修依頼してほしいというのが実際のところでしょう。

しかし、なかなかそれができないのも現実です。

そんな時、汚れやゴミ・チリといったものを排除するという意味でも、私はガラスコーティングすることをオススメしています。

4.まとめ 飛び石キズはウィンドウ交換を最終手段としてしっかりと見据える

フロントウィンドウのキズは、運転する上で大問題です。

市販されているウィンドウ修復キットを上手く使うには、何度か別のもので練習してから挑んだ方が失敗が少ないでしょう。

万が一失敗した場合でも、修復キットを使っていればプロも手直しがしやすいです。

しかし、一番オススメなのはできるだけ早くプロの手に任せることです。

30分〜1時間もあればキズ補修はできますので、是非とも連絡先をアドレス帳に登録しておきましょう。

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