【プロ直伝!メンテナンス】ワコーズのガソリン添加剤やフラッシングオイルの効果はいかほど? | カーライフマガジン

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自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

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ワコーズは、自動車やバイクにこだわりのあるユーザーが求めるケミカルブランドです。

カー用品店に流通する製品も少なく、ホームセンターなどには置かれていない高級志向なケミカルです。

日常的に使うには少し高価なものですが、メカニカルロスやノイズを減らしたい時や、メンテナンスレベルをワンランク上げておきたい時には非常にオススメなブランドです。

値段が高いだけあって、ワコーズのケミカルの品質はプロとしても長年愛用しておりますが

ワコーズのケミカルシリーズはなぜ高いのだろう

どの製品をどんな用途で選べば良いのだろう

一般ユーザーレベルでは疑問の塊になるのも仕方がありません。

ワコーズブランドに対する憧れはあっても、選ぶ基準が分からずに購入を躊躇してしまう。

エンジンオイルだけをみても、一般的な量産型のオイルに比べ、ワコーズのオイルは3~4倍の価格設定をされています。

ガソリン添加剤も同様に、安いものと比較すると4~5倍の価格設定。

そこで

 •ワコーズのケミカルを効率的に乗用車に使うときのポイント
 •ワコーズのケミカルでオススメの商品

この2点を中心に、プロがなぜワコーズを愛用しているのかを紐解いていきたいと思います。

1.エンジン添加剤の必要性は?ワコーズケミカルの選び方

ワコーズ製品であっても、ガソリンに混ぜるタイプの添加剤は必要ないというプロメカニックもかなりの数存在しています。

ガソリン添加剤には副作用があると製品にも明記されているので、その意見も当然です。

知識もなしにとりあえず入れておけば良いというものではないのです。

しかし、私自身が使用していないのかといえば使用しています

レースメカニックをしてきた経験上、ワコーズに限らずオクタン価を上げるタイプのガソリン添加剤は愛用しています。

特に、高速道路を多用する直前には間違いなく添加しています。

 •ガソリン添加剤のおかげでノッキングが減る  •オクタン価が上がるから燃費率も良くなる

 •パワーアップには必須アイテム

確かに大きく間違ってはいませんが、私が狙っているのはトルクアップです。

オクタン価という言葉が上がりましたが、これを咀嚼すると燃えづらさと言い換えることができます。

燃えづらい=抵抗

この抵抗がトルクアップには必要不可欠な要素になります。

大きなトルクアップにはなりません。

そこまで大きな抵抗を与えてしまうと、いかにオートマチック車であったとしてもエンストを起こすのは確実です。

 •レギュラー指定車にハイオクを給油
 •更にオクタン価アップのガソリン添加剤でトルクアップ

ロングドライブ、高速走行が頻繁な場合、この組み合わせは私の中でマストチョイスです。

乱用することは決してオススメしませんが、ポイントを押さえてガソリン添加剤を利用することは、決して悪ではないと考えます。

2.ガソリン添加剤と称した水抜き剤は不要!

ガソリン添加剤の効果は賛否両論。

特に1本数百円で販売されている、安価なガソリン添加剤は基本的に不要と考えられています。

実際、ガソリンスタンドなどでオススメされる以下のような製品はオススメしません。

 •水抜き剤
 •インジェクション洗浄剤

現代の自動車には、まず必要ありません

「新車のうちに、汚れ防止のために入れておきましょう!」

という具合でオススメされることも多いですが、新車は特に必要ないので忘れないでください。

ガソリン添加剤の効果は

 1.燃焼室やバルブ・インジェクターにたまったカーカス・スラッジなどの汚れ除去  2.ガソリンタンク内のサビ予防

 3.ガソリンの燃焼効率アップ

などが挙げられます。

しかし、ガソリンスタンドでオススメされるのはガソリン添加剤ではなく水抜き剤です。

含有成分のほとんどがアルコールという、なんともお粗末な内容。

原理としては、アルコールの揮発性を利用して同時に水分も揮発させるというというもの。

かなり強引ですが、決して効果が0とはいいません

多少なりとも効果があるものとして販売されています。

しかし、通常使用している自動車のガソリンの水分が気になる程の成分変化があるような粗悪品をガソリンタンクに給油しているのであれば、世界中の自動車は余程頑丈に作られている証明になってしまうでしょう。

温度・湿度の変化により、ガソリンタンク内に結露することは確かにあります。

しかし、その水分が影響するほどのヤワなエンジンは、レースカーでない限りあり得ません

5〜10年も放置したままの自動車であれば話は別です。

しかし、その場合も水抜き剤での対応ではなく、ガソリンタンク内全量入れ替えによる対応をしなければ確実にエンジンは不調を訴えるでしょう。

3.ガソリン添加剤にはエンジン清浄作用がない?

結論からお伝えすると、ガソリン添加剤自体にはエンジン清浄作用はありません

エンジン内部に焼き付いているスラッジを溶かし落とすほどの侵食性がある場合、ガソリンタンクやデリバリーパイプ内を確実に侵食してしまうのは明らかです。

エンジン内部を清浄するのは、基本的にはエンジンオイル

外的要因での清浄は専用の清浄薬剤によるものになります。

特に、現代の自動車はガソリンタンク内がサビたり、腐食したりすることもありません。

定期的にきちんとオイルメンテナンスをして、エンジンの清浄化を図りましょう

4.ワコーズのガソリン添加剤フューエルワンには【効果あり】の声も!

ワコーズ製品で最も人気の高いケミカルはフューエルワンです。

エンジン内の洗浄効果があり、燃費の向上やエンジンを安定させる効果があるとして人気です。

価格は、1本で1,700円と一般的なガソリン添加剤よりかなり高め。

価格が高いだけあって、安価なガソリン添加剤よりも、目に見えた効果が実感できるという声も多いです。

ただし、その効果が期待できる自動車には条件・特徴があります。

ワコーズの人気ケミカルフューエルワンが効果的なケースは以下の通りです。

 •走行距離が多く、年式も古い自動車  •エンジン焼室の汚れが気になる自動車

 •燃料噴射装置が汚れている自動車

新車で購入し、定期的にしっかりとオイルメンテナンスをしている自動車の場合、フューエルワンが絶大な効果を発揮していると実感できるものではありません。

新しい自動車には、基本的にガソリン添加剤は不要です。

中古で購入し、以前の使用者のメンテナンス状況が分からない場合や、メンテナンスを怠ってしまった場合などは効果を実感しやすくなります。

ガソリン添加剤でインジェクターをケアすることで、安定した開閉を行うことができるようになり、レスポンシブな吹き上がりに貢献してくれます。

 •フューエルワン
 •プレミアムパワー

この2種類がスタンダードです。

プレミアムパワーも、用途や効果はフューエルワンと同じ。

フューエルワンとプレミアムパワーの、ダブル使用なども推奨されています。

しかし、プロのメカニックの本音としては、添加剤をいくつも重ね使いする必要はないと感じます。

ワコーズブランドであっても、ガソリン添加剤の使用はほどほどに。

製品情報に記載されている用量を超えて使うと、スパークプラグに燃料がかぶってしまうため点火不良を起こす可能性があります。

それはなぜか。

添加剤といえば聞こえは良いですが、良くも悪くも添加物です。

 •添加物=不自然  •添加物=不純物

 •添加物=ゴミ

かなりキツイ表現になりましたが、やはり添加剤は純粋ではないのです。

用法用量を守らずに使用し続けると、アイドリング不調も起こりやすくなり、ノッキングやエンジンストールの原因となってしまいます。

性能アップというよりは、不具合の予防目的、補助的な存在として考えておきましょう。

5.ワコーズのケミカルでオススメなのは断然フラッシングオイル!

ワコーズのケミカルで、効果的に自動車をメンテナンスしたいのなら、フラッシングオイルがオススメです。

フラッシングとは、オイル交換の前にエンジンオイルにフラッシング剤を投入して、一定時間アイドリングすることでエンジン内部のスラッジを除去する作業です。

最終的には古いオイルと一緒にフラッシング剤も排出させるので、添加剤をエンジン内に残しません

ただし、ブラッシング後は必ずオイルエレメント・オイルフィルターを交換する必要があるため、手軽にエンジンオイルの入れ替えだけを考えている場合にはできません。

フラッシング剤が残った状態で走り出してしまうと、多くの場合ノッキングを起こしますので注意しましょう。

オイルフラッシングのやり方

 1.エンジンにフラッシングオイルを入れる  2.10分~20分間アイドリングさせる  3.オイルを抜いて排出させる  4.ドレンボルトを閉める

 5.新しいエンジンオイルを投入する

オイルを排出させたあとも、若干のオイルがエンジン内に残ります。

しかし、フラッシングオイルが薄まって少量内部に残る程度なら問題ありません。

ガソリン添加剤をそのまま投入して使い続けるより、副作用も少なくオススメです。

ただし、オイルフラッシングをするときは、新しく入れるオイルと同じメーカーのフラッシングオイルを使うのが理想的。

もし、ワコーズのフラッシングオイルを使ってエンジン洗浄するならば、次に入れ替えるエンジンオイルはワコーズのものを使うのが好ましいです。

エンジンオイルにも、様々な添加剤が入っています。

その添加剤の種類も、それぞれのメーカーのオリジナル配合なので相性がうまれます。

2種類のメーカーのオイルが混ざり合うと、その分添加剤の量も増え、エンジンに影響を与える可能性も高くなってしまうのです。

オイルエレメントの交換は、オイル交換2回につき1回。

エレメントの交換のタイミングに合わせて、ワコーズのフラッシングオイルでエンジン洗浄を行うのが、最も効率的なタイミングになります。

まとめ プロのメカニックがワコーズを愛用する理由

全てをワコーズのケミカルで揃えるとなると、どうしても財布に優しくない状況が発生します。

ただし、自動車の性能はその分向上していくので、無理のないスパンでのメンテナンスを行えると自動車に優しいオーナーになれるかと思います。

メンテナンスにお金をかければ、その分自動車への愛着も沸き、より楽しいカーライフを手にすることができます。

私がワコーズを愛用するのは、この楽しいが欲しいからです。

ほんの少し、自動車と向き合うことに余裕を持ってみませんか?

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