【意外に知らない!】バッテリー上がりの原因と対策法 | カーライフマガジン

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自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」

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「久しぶりにマイカーで出かけようと思ったら、バッテリーがあがっていた…」なんて経験のある方はいませんか?

車を走らせる機会が少ないと、バッテリーはすぐにあがってしまいます。
いざ必要なときに、愛車が使えないと不便ですよね。

しかしなぜ、車を動かす機会が少ないとバッテリーがあがってしまうのでしょうか。

疑問の答えを知るために、今回は車のバッテリーについて学んでみることにしましょう。
サンデードライバーのためのバッテリーあがり対策もご紹介しますので、ぜひ本文に目を通してみてください。

■バッテリーの基本を押さえよう

本文のはじめに、車のバッテリーの基本的な構造を押さえておきましょう。

車のバッテリーには、鉛蓄電池というタイプの二次電池(充電できる電池)が採用されています。 日本ではじめて鉛蓄電池が作られたのは、1895年のこと。

短時間に強い放電ができ、かつ低コストで製造できることから、鉛蓄電池は長年にわたって自動車のバッテリーに用いられ続けています。

車のバッテリーの構造は、意外に単純です。 発電に必要となるものは、極性の違う2つの亜鉛板と希硫酸のみ。

亜鉛板の間を電子が移動することにより、電流が発生する仕組みになっています。

ただ、バッテリーは無尽蔵に電力を生み出せるわけではありません。
電力が消費され続けると、やがて発電に必要な化学変化が起こらなくなってしまいます。

そこで必要となるのが、エンジンの駆動力を活かした充電。
エンジンが回る力の一部は、オルタネーター(発電機)の駆動に用いられます。

オルタネーターが生み出した電力がバッテリーに伝わると、電力消費時とは逆の科学反応が発生。 バッテリー内部が、ふたたび電力を発生できる状態に戻ります。

オルタネーターによる充電が絶え間なく行われることで バッテリーは長時間理用できる状態に保たれるというわけです。

以上が、車のバッテリーの基本的な仕組みです。

なお、ヘッドライトやエアコンなどの利用に必要な電気は、基本的にオルタネーターによる発電でまかなわれます。
エンジンが動いていない状態でこれらの装置を使うと、バッテリーがあっという間に干あがってしまうので注意しましょう。

■なぜ使っていないのにバッテリーがあがるのか

前節でご紹介したように、バッテリーは乗車中に放電と充電を繰り返す仕組みになっています。 ではなぜ、車を使っていない状態で、バッテリーあがりが起きてしまうのでしょうか。 車を動かさなければ、放電も発生しなさそうな感じがしますよね。

この疑問を解消するには、「自然放電」と「暗電流」について知る必要があります。

自然放電とは、文字どおり自然に発生する放電のこと。 バッテリー内部では常に科学反応が起こっており、発生した電力の一部が空気中に放電されています。

つまり、バッテリーの力は自然と弱くなるのです。

自然放電によるバッテリー消費に拍車をかけるのが、暗電流による電力消費。 暗電流とは、時計や各種電装品の設定維持に使われる電流のことです。

テレビやレコーダーでいうところの、待機電流のようなものだと思ってください。

通常、自然放電と暗電流だけでは、大きな電力消費は起きません。 しかし、エンジンをかけない状態が1ヶ月程度続けば、両者によってバッテリーの電力が食いつぶされてしまいます。

このため、長期間乗らない状態が続いた車は、バッテリーがあがってしまうのです。

・冬場はバッテリーがあがりやすい

気温が低くなる冬場は、特にバッテリーがあがりやすい季節とされています。
さまざまな要因が重なって、バッテリーに負担がかかってしまうのです。

バッテリーあがりを招く要因のひとつが、オイルの硬化。
冬場は気温の低下によってオイルが硬くなるため、エンジン始動に必要なバッテリー消費量がアップします。

このほか暖房の利用や、日照時間の減少にともなう長時間のヘッドライト点灯も、冬場特有のバッテリーに負荷をかける要素です。

これに加えて、気温が低いとバッテリーの性能自体が低下します。
以上のような要因が重なるため、冬場はバッテリーがあがりやすいのです。

■バッテリーあがりを防ぐには?

前節でご紹介したように、車を動かさない間も自然とバッテリーは消費されてしまいます。

では、サンデードライバーがバッテリーあがりを防ぐには、どうすればいいのでしょうか。
最良のバッテリーあがり対策は、毎日愛車を走らせることです。

ただ、日々を忙しく過ごすなかで、ドライブする時間なんてなかなか取れないですよね。 そこで試してみて欲しいのが、30分程度のアイドリング。

1回30分のアイドリングを週に2、3回程度行えば、次にエンジンを始動するだけの電力を保つことができます。

「アイドリングでは近所迷惑になる」という方や、「30分も時間がとれない」という方は、いっそのこと物理的に通電を遮断してしまってください。
バッテリーのマイナス端子を抜いてしまえば、暗電流による電力消費を防ぐことができます。

ただし、バッテリーからの給電が止まると、時計やカーナビの情報がリセットされてしまうので注意しましょう。

・ソーラーバッテリーを活用しよう

「バッテリー消費は抑えたいけど、カーナビの情報が消えるのは困る」なんて方には、ソーラーバッテリーの活用をおすすめします。

ソーラーバッテリーとは、小型のソーラーパネルのようなもの。
バッテリーと繋いでダッシュボードやサンバイザーに取り付ければ、太陽光発電による電力チャージを行えるようになります。

ただし、小型のソーラーバッテリーでは、バッテリーを充電するほどの電流は得られません。

とはいえ、暗電流や自然放電による、電力低下をカバーする程度の効果は期待できます。 ソーラーバッテリーの販売価格は、安い製品で2、3千円程度。

取り付けには少し手間がかかりますが、気になる方は通販サイトで探してみてはいかがでしょうか。

■まとめ

容量の大きなバッテリーも、車を走らせない期間が続くと簡単に劣化してしまいます。
なかなか愛車に乗る機会を持てない方も、できる範囲でこまめにバッテリーの状態を確認してください。

「ちょっとセルのかかりが悪いな」と感じたら、バッテリーが劣化している可能性があります。
こうした場合は、ディーラーや最寄りのカー用品店でバッテリーのチェックを受けましょう。

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