自動車業界の経験者が教える、他では聞けない「クルマの基礎知識」
車を購入する場合、新車を購入するケースと中古車を購入するケースの2通りの方法があります。 車両価格だけを見れば、中古車の方が安く手に入れることができますが、トータルで見た場合だと新車と中古車のどちらがお得になるのか気になる人も多いのではないでしょうか？
そこで、今回は新車と中古車のメリットとデメリットを比較しながら、どちらがお得なのかを検証していきたいと思います。
新車と中古車の違いは？
まずは新車と中古車の違いから見ていきたいと思います。
新車と中古車では、「価格」「選択肢」「品質」といった3つポイントで違いがあります。
1.価格の違い
同じ車種だとしても新車と中古車では、車両本体価格が異なります。
当然ながら、新車に比べて中古車の方が安くなります。
このような価格差だけでなく、価格がつけられる基準も新車と中古車では異なります。
新車の価格は、車の性能やブランド価値など様々な要素によって決められますが、基本的には車を売るまでにかかったコストが基準となります。
一方で、中古車は市場の需要を基準にしているので、人気の車種かどうかで価格が大きく左右されます。
新車は値引きがあるのに対して、基本的に中古車は値引きがないのも違いの1つです。
2.選択肢の違い
新車と中古車では、それぞれ選択肢の種類が異なります。
新車の場合、オプションやグレードを自由に選べるので、1つの車種に対しての選択肢は中古車よりも多いのが特徴です。
中古車でもオプションを加えることはできますが、製造過程でしか付けられないようなメーカーオプションは選択できません。
そのため、最初から自分の欲しいオプションを装備している車を見つける必要が出てきます。
1つの車種に対しての選択肢は新車の方が多いですが、車自体の選択肢は中古車に軍配が上がります。
新車が現行モデルしか購入できないのに対して、中古車では過去のモデルも含めた幅広い車種を選択肢に入れることができるます。
3.品質の違い
品質の違いは、3つの中では1番分かりにくいポイントですが、とても重要な違いでもあります。
新車の場合、どれも新品の状態で納品されるので、車の状態や品質の差はほとんど出ません。
一方で、中古車の場合は、同じ車種だとしても前の所有者の乗り方次第で、エンジンなどを含めた様々な部分で、状態や品質に大きな差が出てしまいます。
しかし、一般の人がちょっと見ただけでは、このような中身の状態や品質の良し悪しまで分かりません。
そのため、状態の悪い中古車だと気づかずに購入してしまい、すぐに故障してしまうことがあります。
新車のメリットとデメリットとは？
新車の最大のメリットは、なんといっても最新の車種を選択できることだと思います。
中古車で最新のモデルを見つけることもできますが、オプションやグレードを含めた選択肢の広さから自分好みの最新モデルを手に入れるなら新車の方がおすすめです。
新しいモデルほど、燃費性能も向上しており、エコカー減税の恩恵を受けやすいのも新車のメリットです。
新車であれば、一定の品質が保たれているだけでなく、新車保証もあるので、中古車に比べて故障のリスクが少ないのも大きなポイントです。
一方で、新車のデメリットは購入費用が高くなりやすいことです。
オプションを自由に選べられるのは新車のメリットですが、オプションを次々と加えていくと気付けば予想以上に高額になっていることも少なくありません。
また、新車の場合だと人気車種では納品に数ヶ月かかってしまうこともあり、自分の好きなタイミングで手に入れにくいこともデメリットの1つです。
中古車のメリットとデメリットとは？
中古車の1番のメリットは、購入費用を抑えられることです。
年式の比較的新しい現行モデルの車でも、場合によっては新車に比べて100万円近く安く購入できるケースもあります。
中古車では、すでに装備されているオプションによって価格は変わってきますが、新車でオプションを追加するほどではないので、自分の欲しかったオプションが最初から装備されている中古車は非常にお得です。
また、現行モデルではない車種も購入できるので、「どうしても前のモデルが欲しい！」というようなこだわりのある人にも中古車はおすすめです。
中古車のデメリットは、品質の良し悪しを判断することが難しいことです。
状態の悪い中古車だと、故障のリスクが増えてしまいます。
中には事故車を修復歴があることを隠して販売している悪質なケースもあります。
価格が安いからと安易に決めてしまうと、後悔してしまうかもしれません。
また、新車に比べて維持費もかかりやすいのも大きなデメリットです。
故障のリスクが高いことや、車検での出費も増えやすいだけでなく、エコカー減税などの恩恵を受けにくいことでトータルの維持費に大きな差が出てしまうことがあります。
購入費用だけで比べるのは危険？
新車と中古車のどちらがお得かを考えるときに購入費用だけで比べてしまいがちですが、本当の意味でお得かどうかを比較するためには、購入費用だけでなく車に関わるトータルの出費で比較する必要があります。
1台の車に関わる費用とは購入費用と維持費です。
また、最後に車を売却する場合は、車のリセールバリューを考慮することも大事です。
つまり、中古車の購入費用がいくら安くても、維持費が高かったり、リセールバリューが少ないと、トータルで見たときに新車の方がお得になることも十分にありえます。
そのため、新車がお得になるのか、中古車がお得になるのかは人それぞれです。
状態の良いもので、自分の欲しいオプションがついている中古車を見つけることができれば、その車はあなたにとって非常にコストパフォーマンスに優れた車だと思います。
ただし、中古車は状態の良いものを選べないと、思わぬ出費が増えるだけでなく、事故などの危険性も増えてしまうので、安易に安い中古車を選ぶのはおすすめできません。
車に詳しくない人なら、購入費用はかかりやすいですが、個人的には新車を選ぶ方がトータルでお得になる可能性が高いと思います。
どうしても購入費用を抑えるために中古車が良いという場合は、車に詳しい人に一緒に見てもらうか、事前に中古車の注意ポイントをしっかり調べてから選ぶようにしましょう。
お得に買いたいなら下取りアップを目指そう！
新車と中古車では、それぞれにメリットとデメリットがあるので一概にどちらがお得かは言えません。 ただし、お得に車を買うためにどちらにも共通するポイントがあります。
それは、いかに上手に車を売却できるかです。
初めて車を買う場合は別ですが、買い替えの場合は現在乗っている車を手放すというポイントでは新車でも中古車でも同じだと思います。
少しでもお得に購入したいという人は、車の下取り額をアップする工夫をするとお得に購入できる可能性が高まります。
車を上手に売却するための方法は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ合わせて読んでみてください。
自分に合った車を見つけることが大事！
新車にしろ、中古車にしろ、1番大事なことは自分に合った車を見つけられるかどうかです。 そのためには、まずは自分がどのように車を使っていきたいのかをしっかりと考えるようにしましょう。
その上で、今回紹介したようなそれぞれのメリット、デメリットを照らし合わせていけば、新車の方が良いのか、それとも中古車を探すべきなのかが自然と分かってくると思います。
新車にしようか中古車にしようか迷っているという人は、ぜひ今回の記事を参考にしながら、自分に合った1台を探してみてください。
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