「サポカー」ってなに?国が進める安全装備の基準について解説 | カーライフマガジン

最近よく耳にする「サポカー」ってなんでしょうか。テレビを見ていると、ときどき「サポカーSに対応」などというテロップが一瞬映ったりするのを目にした人も多いのではないでしょうか。

「サポカー」って、あまり聞きなれない単語ですが、どうやら安全装備についての基準みたいなもののようです。
でも、実際のところこの「サポカー」って一体何の安全装備を示しているのでしょうか。

■「サポカー」とはSAFTY SUPORT CARの略

「サポカー」とはセイフティ・サポート・カー(SAFTY SUPORT CAR)の略です。
「サポカー」の規格は政府が高齢者による運転によって発生する交通事故防止対策の一環として、啓発活動をしているものとなっています。

2016年の調査では、10年前に比べて75歳以上の高齢者の事故の割合が倍に増え、その中でも28%と約3割が運転操作の誤りが原因となっているということです。
それをうけて、高齢者に優しいサポート技術を搭載した車を表示することによって高齢者に積極的に安全な車を選択するように啓蒙するのが「サポカー」制度の趣旨となっています。

サポカーの定義は大きく分けて二つのグレード「サポカー」と「サポカーS」があり、「サポカーS」をさらに分類して、「サポカーSベーシック」と「サポカーSベーシック+(プラス)」、さらに「サポカーSワイド」という構成になっています。

なんとも一見してわかりにくい安全基準なので、一つひとつ解説していきましょう。

■「サポカー」と「サポカーS」の違いとは

「サポカー」とは、高齢者だけでなく全ての運転者に推奨される安全技術を搭載した車のことを指し示すそうです。
「サポカー」として認められる要件とは、自動ブレーキ、いわゆる衝突被害軽減のための自動ブレーキ(AEB)が備わっている車が対象となります。

「サポカーS」については、衝突被害軽減ブレーキに加えてペダルの踏み間違いによる急発進の抑制機能を搭載した自動車が対象になります。

すこしややこしいのですが、「サポカーS」はその内容について「サポカー」を含んでいるので、「サポカーS」は「サポカー」でもあるわけです。

■サポカーSの中の分類とは

「サポカーS」は、さらに3つに分類されます。
それは、「ベーシック」「ベーシック+」「ワイド」の3種類です。

「サポカーSベーシック」とは、低速(時速30km程度まで)からの対自動車の衝突被害軽減ブレーキが備わっている車で、ペダル踏み違い時の飛び出し抑制機能が搭載された車です。
ちなみに、MT車はペダル踏み間違い時の飛び出し抑制がついていなくても良いとのことです。

ということで、MTの場合は低速からの自動ブレーキが付いていれば、サポカーSベーシックに認定されるということのようです。
マツダ・デミオはMTに踏み間違い防止装置はついていませんが、メーカーは「全てのグレードで「サポカーSベーシック」に対応している」と言っていることから、そうだと判断できます。

「サポカーSベーシック+」は、低速(30km/h)以上の速度からの対自動車の衝突被害軽減ブレーキをそなえていて、ペダル踏み違い時の飛び出し抑制機能がついている自動車のことを言います。
サポカーSベーシック+でもMT車では、ペダル踏み違い時の飛び出し抑制機能は必要ありません。

「サポカーSワイド」については、自動車に加えて歩行者にも対応した衝突被害軽減ブレーキを備えていることと、ペダル踏み違い時の飛び出し抑制機能、車線逸脱警告(車線維持支援機構)、先進ライト(オートマチックハイビームや配光特性を変化することのできるマトリクスヘッドライトなど)の装備が必要となります。

ちなみに、サポカーSワイドに対応した車種をトヨタの車でリストアップすると、クラウン、プリウス、プリウスPHV、カムリ、ハリアー(一部グレードの場合あり)となり、中級から高級車に分類される車にはサポカーSワイドが適用されるようです。

しかし実際にこのサポカー制度は高齢者に向けての啓蒙活動なのであれば、本来なら小型車のアクアやヴィッツこそ、サポカーSワイドに対応していて欲しいところですが、アクアもヴィッツは、なんと「サポカー」でしかないという現状です。

それにしても、この「サポカー、サポカーS」の分類は非常にわかりにくいと筆者は思っています。

わかりやすく「安全装備5つ星」など、装備によって点数をつけるような指標にすればわかり良いと思うのですが、きっとこの辺りは小型車の安全装備があまり充実していないことを明確にしたくないという自動車メーカーの意図も絡んでいるのかもしれないと勘ぐってしまいます。

■サポカーのメリットとは

さて、このややこしい「サポカー」制度ですが、名目だけではなく、一応私たちユーザーにとってのメリットもあります。

それは、サポカーに認定された車はASV車両として、事故率が低くなるとみなされ自動車任意保険が9%割引になるそうです。
注意しなければならないのは割引になるのは軽自動車はずっとですが、普通自動車についてはその形式の車の販売から3年に限られ、その後はその車の事故率によって算出される保険料に変更されます。

■まとめ

このように、いまひとつわかりにくい安全装備の分類となってしまった「サポカー」ですが、とりあえず「サポカーSワイド」を選べば安全装備がほぼ全て揃っていると覚えておけば良いでしょう。

いずれにせよこの「サポカー」制度で安全装備が標準で充実した車が増えることを期待したいですね。
 

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