SUV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)という名称は車好きなら必ず知っているキーワードです。
SUVは国内だけでなく海外でも流行中で、これまで高級セダンやスポーツカー専業だったメーカーですらSUVを開発するようになってきています。
SUVというと日本国内では「四駆」や「RV(アールブイ)」というような名称で親しまれた車を思い浮かべる方も多いでしょう。
そもそもSUVという呼称はアメリカの乗用自動車の1区分を表すものでした。
本来のSUVというカテゴリーは「2ドア」「ラダーフレーム」「ピックアップトラックの荷台に簡易ルーフ」というものでした。
しかし、現代では街中(オンロード)も、アクディビティ先(オフロード)も楽しめるアクティブな車というカテゴリーに入るものをSUVと呼ぶ風潮があるようです。
SUVにカテゴライズされる車は、7人乗れるような大型のものから、2リッター程度の中型、更に小さいコンパクトクラスに別れます。
今回は、2016年おすすめの1台を各カテゴリから選んでいきたいと思います。
■7名乗車の大型SUVクラス ランドクルーザーの牙城を崩す物は現れるか?
このクラスは、SUVでも最大の大きさのクラスになります。
7人乗りで大型のSUVといえば、トヨタ・ランドクルーザーの一人勝ち状態でしたが、その状態が2016年も続くのでしょうか。
最新の大型SUVのおすすめを見ていきましょう。
■やっぱり無敵、最大最強のトヨタ・ランドクルーザー
やはり、大型のSUVといえばトヨタ・ランドクルーザーでしょう。
現行の200系と呼ばれるトヨタ・ランドクルーザーは5代目となり、2007年にフルモデルチェンジ後、2015年8月に二度目のマイナーチェンジを受けました。
フルモデルチェンジから約10年経つモデルですが、二度目のアップデートにより、最新のカメラとレーダーによる自動ブレーキ、渋滞で重宝する、停止までサポートする前車追従式のオートクルーズコントロール、車線はみ出しを防止するためのステアリング操作をサポートする機能や自動ハイビームまで含まれるトヨタの最新安全パッケージを装備しています。
もちろん本格的にオフロードを走るための装備も大変充実しています。
そして、それ以上に圧巻なのは、ランドクルーザー自体の前面の押し出しの強さでしょう。
大きく厚いメッキグリルと、LEDヘッドライトは、アメ車を思わせる厳つさです。
内装はもちろん本革シートと削り出しの金属の装飾で豪華さは満点です。
エンジンはガゾリン、4.6リッターV8DOHCと6速ATの組み合わせです。
JC08モードで6.7km/Lと少し燃費は悪いですが、4.6リッターV8エンジンという大型のエンジンは現在ではなかなかお目にかかれない貴重なエンジンで、所有者をきっと満足させてくれるに違いありません。
■ランドクルーザーの弟分プラドはディーゼルエンジンで勝負
トヨタ・ランドクルーザープラドは、三菱パジェロの対抗として乗用車の車体を利用して生産が開始されました。
現行のトヨタ・ランドクルーザープラドは150系と呼ばれるもので、2009年にフルモデルチェンジを受け70プラドから数えて、4代目にあたります。
ランドクルーザープラドは本家ランドクルーザーが、おおよそ幅2メートル、長さ5メートルという大型ボディなのに対して、幅1.9メーター、長さ4.6メーターと一回り小さいため、扱いやすさ(それでも大きいですが)が特徴です。
そして、ランドクルーザープラドの最大の特徴は、約8年間のブランクを経て復活したディーゼルエンジンです。
ランドクルーザープラドのディーゼルエンジンは、「自動車NOx・PM法」 適合しないために2007年7月から国内では廃止されていましたが、ついに、2015年6月にディーゼルエンジンが国内に復活しました。
新しい1GD-FTV 4気筒2.8 リッターディーゼルターボエンジンを搭載したプラドは4リッターガソリン車並みのトルクを発揮すると謳われており、燃費も11.8km/Lと優秀です。
■最新型の北欧のSUV XC90は4気筒2リッター+プラグインハイブリッドで勝負
7人乗りのカテゴリーでは、国産車からトヨタ・ランドクルーザとランドクルーザープラドをピックアップしましたが、残念ながら他の国内メーカーでは他に対抗できる車両がないことから、北欧の自動車メーカーボルボのXC90を対抗馬に選んでみました。
XC90は北欧スウェーデンの高級車メーカーボルボ(VOLVO)の一番大きなSUVです。XC90は2015年に2代目にモデルチェンジされ販売が開始されました。(日本導入は2016年)
そして、VOLVOの特徴と言えばなんと言っても安全装備です。
3点シートベルトを発明したのはボルボだというのは知る人ぞ知る話ですし、新しくは、現在日本でもほとんどの車が装備しているレーダーやカメラを用いたプリクラッシュブレーキを最初に導入したのもボルボなのです。
そんなボルボの最新モデルXC90には、やはり最新の安全技術が取り入れられています。
それは、インテリセーフと呼ばれる14種類の安全装備で、XC90で初めて採用された、最新の交差点での対向車検知機能を含む自動ブレーキ機能、前車追従式クルーズコントロール、車線逸脱防止機能、ブラインドスポット警告やカメラで捕らえた交通標識をインフォメーションディスプレイに表示させる機能など、ありとあらゆる安全装備が標準です。
また、シャーシやエンジン自体も大幅に刷新されており、最新のSPAと呼ばれる最新のシャーシが採用されました。
そして、なんと搭載されるエンジンは2リッター4気筒ガソリンエンジン+スーパーチャージャー+ターボによって320PSを発揮するDrive-Eエンジンを搭載しています。
このエンジンで、XC90の巨体を軽々と動かすことができるのです。
さらに、このエンジンにモーターとバッテリーを登載して、PHEV(プラグインハイブリッド)にしたモデルまで存在します。
PHEVの燃費はなんと15.3km/L(ガソリンエンジンのみでも11.5km/L)というのですから驚きの環境性能です。
内外装は、北欧らしいシンプルでモダンなエクステリアとインテリアは、豪華でありながら、シンプルで質素さも感じさせ、乗る人を知的に見せるに違いありません。
■大型SUVクラス2016年のおすすめの一台は?
大型SUVクラスの2016年おすすめの一台には、ボルボXC90を認定したいと思います。
理由は、第一に安全装備が充実していること、そして、ダウンサイジングターボエンジン+モーターのPHEVで環境性能が良いことです。
そして、なんといっても1つのモデルで10年以上販売し続ける事の多いこのクラスにおいて、最新のXC90はしばらくどころか当分の間、最新モデルでいられることがオーナーにとっては嬉しいのではないでしょうか。
次回以降、中型SUV,小型SUVの2016年のおすすめの1台を発表していきますのでお楽しみに。
⇒ 2016おすすめSUV!いま買うべきはどれ?其の二(中型編) はこちら